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甲状腺機能異常

全身性エリテマトーデス(SLE)は自己免疫異常を基盤として発症し,多彩な自己抗体の産生により多臓器を障害する全身性炎症性疾患であり,膠原病の代表的疾患であるとともに代表的な全身性自己免疫疾患です。
原因はまだ解明されていませんが、免疫のバランスが崩れることが病気を起こす原因とされています。

全身性エリトマトーデス(SLE)の発症の割合

全身性エリトマトーデス(SLE)は若い女性に多く発症し、男女比は1対9前後で、発症年齢は20~40歳が最も多く、特に20歳代が全体の40%を占め、10歳代と30歳代がこれに次いで多く25%前後とされています。

全身性エリトマトーデス(SLE)の症状

全身性エリトマトーデス(SLE)の症状は発熱、全身倦怠感、易疲労感などの全身症状、関節痛、関節炎、筋炎など関節症状、顔面の蝶型紅斑、円板状紅斑、指尖部の凍瘡様皮疹などの皮膚症状、糸球体腎炎、頭痛、痙攣発作、心内膜炎、心筋炎、白血球減少、リンパ球減少、肝腫、脾腫などのさまざまな症状が次々に起こってきます。

全身性エリトマトーデス(SLE)の検査と診断

全身性エリトマトーデス(SLE)の診断は、臨床症状と検査所見を総合的に判断して行われます。
全身性エリトマトーデス(SLE)の一般的な検査としては、血沈(赤血球沈降速度)、尿、血液検査、胸部X線、心電図などが必要で す。血清検査では、免疫グロブリン、補体、抗核抗体、抗DNA抗体、抗Sm抗体、抗リン脂質抗体(抗カルジオリピン抗体、ループス抗凝血素、梅毒血清反応 生物学的擬陽性)といった自己抗体の検査が重要です。

全身性エリトマトーデス(SLE)の治療

全身性エリトマトーデス(SLE)の治療には、薬物療法、血漿交換療法、その他の治療法など治療法が行われます。
薬物療法は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やステロイド薬による治療が基本となります。ステロイド抵抗性の症例に対しては免疫調節薬が用いられることもあります。

全身性エリトマトーデス(SLE)の予後

全身性エリトマトーデス(SLE)は、寛解と増悪を繰り返し、慢性化することが多い。
5年生存率は95%以上ですが、ループス腎炎、中枢神経ループス、抗リン脂質抗体症候群、間質性肺炎、肺胞出血、肺高血圧症などあると予後を左右します

全身性エリトマトーデスと不育症

全身性エリテマトーデスは妊娠可能年齢の女性に好発し、しばしば妊娠と合併することがあります。
妊娠直前に活動期にある場合、妊娠により増悪しやすく、不妊、不育症の原因となり流早産、死産、子宮内発育遅延のリスクが高く、これはSLE患者に抗リン脂質抗体を認めることが多いためです。抗リン脂質抗体の陽性の場合、動静脈血栓症、血小板減少、流・早産が多いことが知られ、抗リン脂質抗体症候群とよばれます。

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