妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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習慣流産の検査

自然流産を3回以上繰り返した場合を習慣流産といいます(死産や早期新生児死亡は含めません)。出産歴がない原発習慣流産と出産後に流産を繰り返す続発習慣流産があります。
習慣流産の場合、以下のような検査の実施が勧められます。

習慣流産の一次スクリーニング検査

習慣流産の原因は多岐にわたるため以下の一次スクリーニング検査が行われます。

  1. 子宮形態検査:子宮卵管造影検査(HSG)や経腟超音波検査などがスクリーニングとして利用されています。中隔子宮と双角子宮の鑑別にはMRIや3次元超音波検査が必要となります。
  2. 内分泌検査:甲状腺疾患が疑われる場合は甲状腺機能検査、糖尿病が疑われる場合は血糖検査など内分泌疾患の有無を調べるスクリーニング検査が行われます。
  3. 染色体検査:胎児染色体異常の多くは偶発性ですが、夫婦の染色体異常が原因の場合があります。
  4. リン脂質抗体:際基準では抗カルジオリピンβ2、グリコプロテインI(CLβ2GPI)複合体抗体、抗カルジオリピン(CL)IgG 抗体、抗カルジオリピン(CL)、IgM 抗体、ループスアンチコアグラントのいずれか一つ以上が陽性で、12週間以上の間隔をあけて再検査しても、再度陽性となる場合と定められています。陽性が持続した場合、抗リン脂質抗体症候群と診断され、陽性から陰性化した場合、偶発的抗リン脂質抗体陽性例と診断されます。

習慣流産の選択的検査

習慣流産の一次スクリーニング検査が行われ、必要があれば以下のような選択的検査が行われます。

  1. 抗リン脂質抗体:抗フォスファチジルエタノールアミン(PE)抗体、抗 PE 抗体(IgG 抗体、IgM 抗体)などが行われます。
  2. 血栓性素因スクリーニング:第XII因子活性、プロテインS活性もしくは抗原、プロテイC活性もしくは抗原、APTTなどが行われます。
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