妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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人工授精(AIH)

人工授精(AIH)は、タイミング指導で妊娠に至らなかった場合、次のステップとして人工授精に進みます。
人工授精は、精液から運動性のよい元気な精子を集め、カテーテルを用いて子宮腔内に注入する方法です。
人工授精では、原則として夫婦間でおこないますが無精子症などの重度の男性不妊では配偶者以外の精子を用いる非配偶者間人工授精(AID)がおこなわれます。
人工という言葉に抵抗と感じるかもしれませんが、、その後の過程(受精、着床など)などは自然妊娠を変わりませんので自然妊娠に近い治療法といえます。
人工授精(AIH)では、子宮頚管や子宮腔に直接精子を送り込むことができるためカップル双方にとって最適な方法といえます。
人工授精(AIH)は、自然周期で行う場合と排卵誘発剤を用いる場合があります。

人工授精の目的

人工授精とは、人工的に精子を子宮腔内に注入し、できるだけ多数の運動性のあるものを卵管内に到達させて受精させ妊娠の確率をあげることを目的としています。
通常の夫婦生活では、数千万個の精子は頚管、子宮内腔、卵管へ進むにつれて数が減少し、卵子の周囲に到達するのはわずか数十個にとどまります。
排卵日を予測し、排卵のすこし前から排卵直後までにおこないます。

人工授精の適応

人工授精の適応は、主に軽度から中等度の男性因子不妊症に対しておこなわれますが、原因不明不妊や性交障害なぢにも用いられます。
女性側の適応としては、頚管粘液分泌不全、抗精子抗体、強度の膣狭窄、膣けいれんなどです。
女性側の要件としては、少なくとも片側の卵管に通過性があり、排卵が存在することがあげられます。

人工授精の方法

人工授精には、自然周期でおこなう場合と排卵誘発剤を用いる場合があります。
排卵誘発剤を用いると複数の卵子を排卵させることになり、妊娠率は上がります。
ある調査によると、自然周期の人工授精の一回目の成功率が7~10%なのに対し、排卵誘発剤を併用すると10~15%になるという報告があります。
排卵誘発剤を使った場合には、多胎妊娠となる可能性があります。
人工授精は、以下の順で進められます。

排卵日の予測

受精する確率を高めるために正確な排卵日を調べる必要があります。
超音波検査で卵胞の大きさを計測し、尿中のLH( 黄体化ホルモン)の値を調べ排卵日を予測します。

精液の採取

自宅もしくは病院において、夫の精子を採取します。

精液の処理

通常、精液は洗浄、精漿除去、精子濃縮を行ってから子宮内に注入されます。

子宮内に精子を注入

専用のカテーテルをもちいて子宮腔まで精子を注入します。
痛みもほとんどなく、基本的には麻酔などは用いられません。
注入後は、10~20分安静にし、あとは普段の日常生活とかわらず過ごすことがあります。リラックスして過ごしましょう。

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