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Day3・FSH

血中のFSH(卵胞刺激ホルモン)の測定は、簡単におこなうことができ、卵巣予備能を反映する検査として不妊症や月経不順など卵巣機能不全が疑われる場合に対して行われる検査の1つです。

Day3 FSHの検査方法

FSH(卵胞刺激ホルモン)は、月経周期の中で最も低くなる卵胞期総気に測定する必要があります。
Day 3 FSHは、月経周期3日目、すなわち月経開始日の翌々日での測定値が求められます。
実際には、月経周期2~5日の間であれば血中FSH値には変化がなくく、ほぼ同等の値となるとされています。

FSH(卵胞刺激ホルモン)と卵巣予備能

年齢の上昇とともにFSH(卵胞刺激ホルモン)基礎値上昇することから、FSH基礎値の上昇とともに妊娠する能力が低下するとされてきました。
IVF(体外受精)周期の妊娠率をFSH(卵胞刺激ホルモン)基礎値により検討された文献によると、FSHの基礎値が15mIU/ml未満で妊娠率が高く、15mIU/ml以上になると妊娠率が低下する。
さらに発育卵胞数、排卵数、ET(胚移植)実施にも差がみられたという結果が報告されています。この調査において、FSH(卵胞刺激ホルモン)の基礎値の低い群も高い群も平均年齢は35歳であったことからFSH(卵胞刺激ホルモン)基礎値が年齢とほぼ独立しに卵巣機能を評価する指標となるとしています。
さらに、IVF(体外受精)周期の検討がおこなわれ、妊娠率と卵胞発育不良による周期中止率への年齢とFSH基礎値の影響に関して調査がおこなわれ、FSH基礎値上昇に伴う明らかな妊娠率の低下と中止率の上昇が認められ、年齢とは無関係であるという報告がなされました。

FSH(卵胞刺激ホルモン)値の検査意義

血中FSH値は、加齢が進み閉経期になると数値の上昇がみられるため加齢により卵巣機能が低下した状態にあるという指標としては有用であるとされていますが、一般に妊娠能力が保たれている年齢においては、その数値の高低により卵巣予備能を示す指標として用いるには適していません。
近年、卵巣予備能を評する検査として血中AMH(抗ミュラー管ホルモン)の測定が用いらるようになっています。血中AMH(抗ミュラー管ホルモン)値が比較的若年者において徐々に下降し、卵巣機能の低下を早い時期から診断することができるとされています。しかし、血中FSH値の上昇と血中AMH値の低下は必ずしも並行して出現するとは限らないため、不妊の検査においてFSH値の評価が必要であると考えられています。

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