糖負荷試験(OGTT)
糖負荷試験(OGTT)は、血糖値が基準値よりもやや高い場合などにはそれが糖尿病由来かどうか判断するために、経口的にブドウ糖水溶液を飲み、その後の血糖値を時間ごとに測定します。
通常75gブドウ糖水溶液を使用します。
糖負荷試験(OGTT)検査の目的
随時血糖値や空腹時血糖値だけでは判定が難しい場合に行われ、糖尿病の診断に有効な検査とされています。
糖負荷試験(OGTT)検査方法
- 検査前日の夜から絶食する。
- 空腹時血糖(負荷前)に採血を行う。
- 75gのブドウ糖水溶液を一気に飲む。
- 75gのブドウ糖水溶液を飲んだ後、30分後、60分後、120分後に採血を行い血糖値を測定する。
- 負荷前と糖負荷後の血糖値により判定する。
75g糖負荷試験(OGTT)の判定
空腹時血糖値、75g糖負荷試験2時間値の組み合わせにより、糖尿病型、正常型、境界型に分けられます。
空腹時血糖値および75g糖負荷試験2時間値の判定基準(静脈血漿値mg/dl)
空腹時値:正常域は110未満、糖尿病域は126以上
75gOGTT 2時間値:正常域は140未満、糖尿病域は200以上
75g OGTTの判定:両者をみたすものを正常型とする、糖いずれかをみたすものを糖尿病型とする。
正常型にも糖尿病型にも属さないものを境界型となります。
随時血糖値≧200mg/dlの場合は糖尿病型とみなします。
正常型であっても1時間値が180mg/dl以上の場合は180mg/dl未満のものに比べて糖尿病に悪化する危険が高いので境界型に準じた取り扱い(経過観察など)が必要です。
糖負荷試験(OGTT)の禁忌
- 1型糖尿病
- 糖尿病ケトアシドーシス
- 空腹時高血糖値
- 感染症状のある方
などは代謝異常の増悪を引き起こす恐れがあり、原則として除外します。
糖負荷試験(OGTT)の異常を示す場合
低値:インスリノーマ、胃切除後など
高値:糖尿病、妊娠糖尿病、境界型糖尿病、二次性糖尿病(甲状腺機能亢進症など)
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