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GnRh試験(LHRH試験)

GnRh試験(LHRH試験)とは、無月経や月経不順の場合にLHRH(酢酸ゴナドレリン)を注射して、15分から2時間後まで採血をおこないLHとFSHの反応性を調べる検査です。
LHRHは下垂体を刺激してLHやFSHを分泌させる作用があり、下垂体に問題がある場合はLHやFSHの反応性が低下します(下垂体不全型)。
多嚢胞性卵巣症候群ではLHが元々上昇しており、LHRHによってLHはさらに上昇します(多嚢胞性卵巣型)。
卵巣性無月経の場合もLHやFSHは過剰に反応します(卵巣不全型)。

GnRhとは

GnRh(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)は視床下部から分泌されるホルモンで、脳下垂体に作用して性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)を放出させます。
性腺刺激ホルモンには卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)という2種類のホルモンがあります。
卵胞刺激ホルモンは、卵巣を刺激して卵巣内の卵胞を発育させ、成熟した卵胞からエストロゲンが分泌されます。
エストロゲン濃度が一定範囲内にある場合は、視床下部に対するネガティブ・フィードバックにより、GnRh分泌は負に調節され、その結果黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモンの分泌も一定範囲内に調節されます。
卵胞が発育し、エストロゲンが一定の濃度を超えとポジティブ・フィードバックがはたらきGnRh分泌は正に調節され、その結果LHサージが引き起こされ排卵につながりす。

GnRh試験(LHRH試験)検査方法

ゴナドトロピン放出ホルモン(Gn-RH)を注射し、時間を追って血液を採取し卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンを測定する検査を行ないます。

GnRh試験(LHRH試験)の判定

主に視床下部性無月経と下垂体製無月経の鑑別に用いられます。

視床下部性無月経

視床下部に障害があるため、LH・FSHの負荷前は正常または低値ですが下垂体に障害がないためGnRhの投与に対しては良好に反応し、下垂体前葉からはLH・FSHの分泌が認められます。
視床下部性無月経では、1回のGnRh投与では反応しない場合、GnRhの反復投与により下垂体前葉の反応性が回復し、LH・FSHを分泌するようになることがあります。

視床下部性無月経

下垂体に障害があるため、LH・FSHの負荷前の値は低くなります。
GnRhの投与をおこなっても下垂体前葉からLH・FSHは分泌されない。
重症の視床下部性無月経は、下垂体性無月経と同じパターンを呈し、GnRhの連日投与により視床下部性のパターンとなります。

卵巣性無月経

卵巣に障害があるため、LH・FSHの負荷前の値は著しく高くなります。
GnRhの投与にも過剰反応します。
排卵期にGnRh試験をおこなった場合、LH・FSHの分泌能は卵巣性無月経と同様の結果となります。

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