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フーナーテスト

フーナーテストは、代表的な精子と頚管粘液適合試験で広く臨床の場で用いられています。
フーナーテストとは、夫婦生活のあとの子宮頚管粘液の中にある精子を顕微鏡下で確認し、全精子の数、運動性精子数を観察します。
検査を夫婦生活後12時間以内におこなうのですが、3~4時間をめどにするのが望ましいとされています。
酸性に弱い精子は、膣内で運動性を失うが、良好なものは頚管粘液内に入った精子は3日以上生存し続けています。
粘液中に精子が確認できないと無精子症や抗精子抗体、子宮頚管炎などが疑われることもあります。

フーナーテストの目的

フーナーテストは、頚管粘液内の運動精子数を測定することで、性交後数時間における頚管粘液内の精子の生存あるいは活動性を評価します。
これは抗精子抗体の存在を推測させる情報となります。

フーナーテストのタイミング

フーナーテストは、月経周期、基礎体温、頚管粘液の性状、LH値、エストロゲン値、経膣エコー所見など様々な臨床所見から可能な限り排卵直前に施行されます。
検査は性交から9~14時間後に採取した頚管粘液を観察します。

フーナーテストの検査方法

フーナーテストを受ける場合、検査前2日間は禁欲とし、検査前夜に性交を行います。
性交後は入浴は控えシャワーとする。膣内洗浄などは行ってはいけません。
受診時、性交を行った正確な時間を申告します。
問診後、内診台で膣鏡を挿入し、ツベルクリン用注射器で貯留液を採取します。
採取された貯留液を顕微鏡下で観察します。

フーナーテストの判定基準

フーナーテストは、検査施行のタイミング、検査方法、判断基準が施設ごと独自の基準を設定しておこなわれているというのが現状です。
判定基準についてはWHOラボマニュアルでは、高倍率視野(400倍)に1個でも直進運動精子が存在すれば異常なし(陽性)としていますが、5個未満や10個未満を異常(陰性)とする施設も多いようです。
一般的に用いられているフーナーテストの判定基準は、
400倍視野あたりの運動精子数

  • 優:15個以上
  • 良:10〜14個
  • 可:5〜9個
  • 不良:4個以下

ただし、1回の検査で良否が判断できるわけでなく、結果を見ながら再度検査がおこなわれます。

フーナーテストの結果が不良な場合に考えられること

  • 頸管粘液の量が少ない、性状が不良などのために、精子が子宮腔へ進入できない頸管粘液不全が考えられます。
  • 精子の数が少ない(乏精子症)、運動率が低い(精子無力症)など、男性不妊の可能性があります。
  • 女性の体内に精子と結合して不動化する抗精子抗体が陽性であることが疑われます。
  • 不良:4個以下

フーナーテストの注意点

良好な精子での検査が望ましいので、検査前は4~5日間の禁欲期間をもちましょう。
クロミッドを服用している周期は頚管粘液が少なくなる事があるので実施できません。

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