妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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基礎体温

基礎体温とは、筋肉運動、食事、精神作用などのない、心身ともに安静な状態で測定した体温のことで、毎朝、婦人体温計を使って、朝起きてすぐに測る体温です。
基礎体温は、女性特有の周期性変化を自分自身ではっきり認識できるとともに排卵性周期と無排卵性周期の切り分け、排卵期の推定、黄体機能 不全の診断、妊娠の早期診断などに役立ちます。
正常な月経周期の女性の場合は、低温相と高温相の二相性を示します。

基礎体温曲線

健常成熟婦人では卵胞期の低温相と黄体期の高温相の二相性を示すため、基礎体温曲線により排卵の有無、黄体機能の推定、妊娠の早期診断をおこなうことができます。

高温相

排卵前は卵胞ホルモン(エストロゲン)が多く分泌されますが、排卵後は黄体ホルモン(プロゲステロ)が多く分泌されます。黄体ホルモンには体温を上げる働きがあるため、排卵とともに基礎体温が上昇します。
プロゲステロンには、体温上昇作用があるので、これが分泌される黄体期の体温は卵胞期よりも体温が高くなります。ただし、卵胞期と黄体期の温度差はせいぜい0.3~0.6℃程度です。

排卵期

以前は基礎体温が低温から高温に移行する日が排卵日と考えられていましたが、実際に基礎体温と排卵日の関係を調べてみると必ずしもそうではないことがわかってきました。

低温相

低温相は、月経が始まってから排卵が起こるまでの時期のことで月経期と卵胞期に分けられます。卵胞刺激ホルモンが分泌されるため、体温が低く保たれ、同時に卵胞ホルモンば分泌されるので、卵胞が十分な大きさまで育ちます。

月経

黄体は一定日数で萎縮し、それとともにプロゲステロンの分泌量が減少することで、子宮内膜が変化する(月経)。基礎体温は、月経とともに下降し、再び低温期となります。

基礎体温に影響する因子

基礎体温に影響する因子としては、睡眠時間や睡眠環境、前日の生活環境や食事状況、アルコール摂取の有無、四季の変化や空腸設定による環境温どの変化などがあります。

基礎体温表からわかること:不妊症の検査・診断

基礎体温を毎日グラフ化した基礎体温表から月経周期を読み取り、不妊診断の助けとします。

  • 排卵日の推定:排卵日を予知する目的で基礎体温を利用することは難しい。
  • 排卵したことの確認:排卵したことの確認や後から振り返って排卵日を推測するには有用。
  • 黄体機能不全:高温相が短く9日以内、高温相と低温相の温度差が0.3度以内、高温相の温度が凸凹しているなど。
  • 無排卵性周期症:経周期が不順で月経量、月経持続期間の異常がみられ、基礎体温が一相性を示す。
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