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バセドウ病(甲状腺機能亢進症)と不妊症

バセドウ病は、自己免疫病を背景に産生されるTSH受容体抗体の刺激により生じる甲状腺機能亢進症のことをいい、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることによって全身にさまざまな症状があらわれます。

バセドウ病の原因

バセドウ病の原因は、甲状腺ホルモンにはチロキシン(T4)とトリヨードチロニン(T3)があり、この血液中のT4とT3ホルモンの産生が多すぎると制御機能が働いて甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌が減少し、血液中のT4、T3の量が低いとTSHが分泌されます。
このTSHはTSH受容体を介して作用します。
バセドウ病は、このTSH受容体を標的とする自己抗体(TSH受容体抗体:TRAb)が産生されて、この自己抗体(TSH受容体抗体:TRAb)がTSHに代わって甲状腺を刺激しつづけるという自己免疫疾患です。
すなわち、血液中のT4、T3が上昇し、その結果としてTSHは低下しているが、甲状腺を刺激するTRAbの作用を抑制する機能がないため、ホルモン環境の恒常性(ホメオスターシス)が崩れてしまうこととなります。

バセドウ病の症状とは

バセドウ病の症状は、甲状腺腫、眼球突出、頻脈がバセドウ病の三主候といわれていますが、全身にわたってさまざまな症状がみられます。
手のふるえ、動悸、疲れやすい、体重減少、発汗が増える、暑がり、食欲亢進、大食、下痢、軟便、便の回数が多い、情緒不安定、皮膚の色素沈着、腱反射の亢進、筋力低下、無月経などさまざまな症状がみられます。

バセドウ病の検査・診断

バセドウ病は、問診によりバセドウ病にみられる症状の有無の確認されます。
眼球突出や手指のふるえなどバセドウ病の特徴的身体的特徴の有無の視診がおこなわれます。
採血を行い、コレステロール、クレアチニン、アルカリホスファターゼなどの生化学的検査、TSH、遊離T、TSH受容体、抗甲状腺ミクロゾーム抗体のホルモン検査により確定診断がおこなわれます。
コレステロール、、クレアチニン、アルカリホスファターゼの三つが上昇、TSHの抑制、遊離Tの上昇、TSH受容体の上昇、抗甲状腺ミクロゾーム抗体が陽性などの結果で甲状腺機能が亢進状態にあること、バセドウ病の自己免疫を証明できバセドウ病と診断されます。

バセドウ病の治療

バセドウ病は、抗甲状腺薬の内服治療が主な治療法です。
内服薬治療の効果がない場合などには手術療法がおこなわれます。

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