妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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卵巣機能低下と不妊症

卵巣は、卵子の生成・成熟・排卵をおこなうとともにエストロゲンとプロゲステロンの女性ホルモンを分泌する器官です。
卵巣は、視床下部→下垂体→卵巣という指令体系で正常に卵巣機能を維持されているのですが、何らかの原因でこのお指令系統のいずれが障害されると卵巣機能不全がひきおこされます。
このように卵巣の働きが低下し状態を卵巣機能低下、または卵巣機能不全といいます。

卵巣機能低下の原因

卵巣のはたらきは、脳下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)によって支配され、下垂体はさらに上位の中枢である間脳の視床下部により支配されています。
卵巣機能はこの視床下部・下垂体・卵巣の指令体系で正常に維持されており、このシステムのどこかに障害がおこると卵巣機能が障害され卵巣機能低下や卵巣機能不全が起こります。

視床下部が原因

視床下部になんらかの異常が起こり、下垂体に向かって分泌される性腺刺激ホルモン放出ホルモンなどのホルモン分泌に障害が起こると、月経周期に異常が起こり、排卵がうまくいかなくなります。
視床下部に異常が起こる原因の多くは不明な場合が多く、下垂体の腫瘍や腫瘍による圧迫、出産で大量出血をした後におこるシーハン症候群などが考えられます。

脳下垂体が原因

脳下垂体は視床下部から分泌される性腺刺激ホルモン放出ホルモンにより卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の卵巣を刺激するホルモンが分泌されます。
脳下垂体になんらかの異常が起こると卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンが分泌が障害されるため卵巣で卵胞が成熟しないため排卵しなくなります。
脳下垂体の異常を起こす原因としては、ストレス、環境の変化、体調、精神状態、栄養状態などの影響するといわれています。

卵巣が原因

卵巣は、卵子の生成、成熟、排卵をおこなう生殖器官であるとともに、性ステロイドホルモンを分泌する内分泌器官でもあります。
卵巣の中の卵胞は、卵胞刺激ホルモン(FSH)の作用で発育し、排卵へ至ります
卵巣性のものの原因としては、卵巣の機能が低下していたり40歳未満で閉経が訪れてしまう早発閉経や多嚢胞性卵巣症候群(POCS)などのほか、感染症、手術、卵巣嚢腫や卵巣腫瘍などがあります。

その他の原因

そのほか、甲状腺機能低下症や甲状腺機能低下、糖尿病などの内分泌疾患やその他のなんらかの病気、薬の服用などにも卵巣機能不全がおこります。

卵巣機能低下の検査

まずは、基礎体温の測定をおこない排卵しているかどうか、黄体ホルモンがきちんと分泌されているかがわかります。
血液検査で女性ホルモンの値を測定。子宮内膜組織検査、頸管粘液検査、試験的ホルモン投与、LH-RH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)負荷試験などがおこなわれます。

卵巣機能低下の治療

卵巣機能不全により女性ホルモンの分泌が低下すると排卵が起こらず無月経となります。この状態が長く続くと子宮内膜が萎縮てしまい、その後ホルモンが分泌されるようになっても子宮内膜がホルモンに反応することができなくなってしまいす。
このように、無月経がみられる場合は、放置せずに検査、治療を受ける必要があります。
根本的には、原因を調べその原因を除去する治療のほかに卵巣の機能を改善するための排卵誘発剤の投与がおこなわれます。
漢方薬でも、当帰芍薬散や温経湯などのように、卵巣機能不全に効果のあるものがあります。

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