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卵管留水症と不妊症

卵管留水症とは、何らかの原因で卵管上皮細胞が炎症をおこし卵管内分泌液が増加し、さらに卵管采部が癒着により閉塞すると分泌液が貯留してしまう状態いいます。
炎症による閉塞は癒着によって障害され、さらに貯留液が子宮内腔へ逆流することで着床障害を来たします。

卵管留水症の原因

卵管留水症の原因としては、クラミジア感染、クラミジア感染症による骨盤腹膜炎、子宮内膜症、手術の既往などがあります。

卵管留水症の症状

卵管留水症の症状としては、多量の帯下(おりもの)がみられます。帯下は水様性で血液が混じった茶褐色の血性が多くその他に不正出血、下腹部痛などがみられます。

卵管留水症の検査・診断

卵管留水症の診断には、超音波検査や子宮卵管造影が用いられます。
卵管留水症の診断に超音波検査が用いられますが全例に特徴的な所見がみられるわけではありません。
ある文献によると卵管留水症のうち超音波検査で確認できたものは1/3であったという報告があります。また、排卵期に卵管留水症が発見されやしいというものもあります。
卵管留水腫は超音波検査だけでは確定診断とはなりえないため、子宮卵管造影検査が必要となります。

卵管留水症の治療

卵管留水症は卵管末梢部の采部または膨大部先端に通過障害が生じ、卵管液が貯留し卵管が膨大しているため、治療の第1選択としては、腹腔鏡による卵管開口術がとられます。その他に卵管切除術、クリッピング等がおこなわれます。
周囲に波及している炎症により癒着が存在している可能性が高いため、癒着剥離も同時に必要となることが場合があります。
卵管留水症は貯留した卵管液が子宮側に流入し、着床を障害するため、体外受精を行う場合は卵管切除を行う方がよいという考え方もあります。

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