妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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無月経

無月経とは、月経が発来しないことをいい、原発性無月経と続発性無月経とがあります。

原発性無月経

原発性無月経とは、満18歳を過ぎても初経(初潮)がみられないものをいいます。

原発性無月経の原因

原発性無月経は、視床下部や下垂体などの脳、卵巣、子宮、膣のどこかに障害があることで起こり、最も多いのは染色体異常で、その中でもターナー症候群、精巣性女性化症候群の頻度が高く、続いて中枢性、性管分化異常、卵巣の発育不全などがあり、さらに、形態の異常により子宮や膣がなく、月経はおこっているものの処女膜や膣が閉鎖しているため出血がない場合もあります。
その他に甲状腺機能低下症などの内分泌疾患が原因のこともあります。

原発性無月経の検査・診断

原発性無月経の診断は、問診により無月経や遺伝的疾患の家族歴、内科的疾患の有無、薬剤服用の有無が確認されます。
基礎体温をつけ、排卵を有無を確認します。
問診・視診・内診などのあと、染色体検査、超音波検査、MRI検査、腹腔鏡検査などがおこなわれ確定診断がなされます。

原発性無月経の治療

原発性無月経の治療は、無月経の原因、卵巣機能状態の程度、年齢などを考慮したうえで決められます。
治療方法は、原因、治療の目的によりことなり多岐にわたります。
染色体異常の場合は、ホルモン補充療法により第2次性徴の促進と維持がはかられます。
染色体に異常がない場合は、排卵誘発剤の投与などの治療がおこなわれます。
また、膣や処女膜などの閉鎖が原因の場合は手術療法がおこなわれます。

続発性無月経とは

続発性無月経とはそれまであった月経が妊娠以外の理由で3ヵ月以上みられないものをいい、続発性無月経は、性ステロイドホルモン投与後の消退出血の有無により第1度無月経と第2度無月経に分けられます。

続発性無月経の原因

  • 視床下部性無月経:極端なダイエット、神経性食欲不振症(拒食症)などの摂食の異常、心身のストレスなど。
  • 下垂体性無月経:シーハン症候群、下垂体腫瘍、外傷、下垂体の手術、放射線治療など。
  • 卵巣性性無月経:卵巣の手術、放射線治療など。
  • 子宮性無月:結核性子宮内膜炎、流産や過去の子宮の手術の後遺症として、子宮の内部の壁が癒着してしまうシャーマン症候群など。
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS):卵巣内部に多数の閉鎖卵胞ができた状態を多嚢胞性卵巣症候群。
  • 高プロラクチン血症:下垂体腫瘍や視床下部機能障害、薬剤によるもの。

続発性無月経の検査・診断

続発性無月経の診断には、基礎体温をつけ、排卵がおこっているかどうかの確認が行われます。
まずは無月経の診断を行うために問診・視診・内診などがおこなわれ、さらに染色体検査、超音波検査、MRI検査、腹腔鏡検査などがおこなわれ原因と確定診断がなされます。

続発性無月経の治療

続発性無月経の治療として、ダイエットやストレスなど生活に問題がある場合は、その原因を除去するよう指導がおこなわれます。
生活改善がおこなわれても月経がみられない場合などはホルモン療法がおこなわれます。
第1度無月経、第2度無月経に対しては卵胞ホルモンと黄体ホルモンのホルモン製剤を投与し、月経をおこす治療がおこなわれます。
甲状腺や副腎皮質など原因となる病気がある場合は治療がおこなわれます。

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