妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

無排卵月経

無排卵月経とは、排卵が起こらないで月経の様な出血がみられるものをいい、医学的には無排卵性周期症とよばれます。
無排卵月経は、思春期にしばしば認められ、不妊の原因になることがあります。

無排卵月経の原因

無排卵月経の原因としては、ストレス、ダイエット、多囊胞性卵巣症候群、高プロラクチン血症、甲状腺異常などがあげられます。

無排卵月経の診断

  • 問診
  • 超音波検査
  • 基礎体温(BBT)は一相性
  • 血液中のホルモン検査

無排卵月経の診断

治療を要さないことが多いが、無排卵が長期に持続する例では、その後に起こる性器出血が多量で長く続くことがあり、時に高度の貧血をきたします。
初経も漸増したエストロゲンによる破綻性出血、すなわち無排卵性月経であることが多くみられます。

卵胞の発育

原始生殖細胞から生じた卵細胞は、出生時原始卵胞という状態にあり、その数は左右の卵巣で50~100万個といわれています。
この数は成長するにつれて減少し、成熟女性では1万個程度になっています。
女性の生涯を通じての排卵数は500個未満で、これ以外の卵胞は成熟過程で退縮してしまいます。
思春期以降になると、いくつかの原始卵胞が成熟を始め、月経周期ごとに数個の卵胞が下垂体から分泌されるFSHに反応してさらに成熟します。
このなかで、通常各月経周期に1個の卵胞のみが完全に成熟し、排卵に至り、他の成熟過程の卵胞は死滅、変性し、閉鎖卵胞となります。
成熟過程の卵胞を構成する顆粒膜細胞からはエストロゲンが盛んに分泌され、エストロゲンの増加により、LHサージが引き起こされ、その16~24時間後に排卵がおこることはわかっていますが、排卵の詳しいメカニズムはまだ解明されていません。

排卵のしくみ

排卵には、視床下部・下垂体・卵巣系の内分泌学的調査機構が重要な役割を示しています。
視床下部から分泌されるゴナドトロピン放出ホルモン(GnRh)衰退に作用し、ゴナドトロピンと呼ばれる卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)を分泌します。
このホルモンが卵巣に作用し、エストロゲンとプロゲステロンを分泌させます。
FSHはまず卵巣の中にある発育卵胞を刺激し、刺激された卵胞の顆粒膜細胞からは、エストロゲンが分泌されるようになってきます。
次にFSHにより発育し始めた複数の卵胞の中で排卵まで進む主席卵胞の選別が起こり、1周期毎に通常は1個の卵胞が代表となり、他の卵胞はその時点で発育が止まってしまい、この主席卵胞だけが発育し続け約2週間ほどで成熟します。
この主席卵胞から分泌されるエストロゲンが高くなってくると、視床下部や下垂体は卵胞が成熟したことを感知し、下垂体からは排卵を促すLH大量放出されmす。これがLHサージと呼ばれますが、これが引き金となって排卵が起こります。
排卵が起こると、卵胞の残りの組織は黄体となり、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されるようになります。
LHは、卵胞の顆粒膜細胞や莢膜細胞を黄体化させる作用もあります。
この黄体ホルモンは、エストロゲンと協力して子宮内膜を着床しやすい分泌期に導きます。
受精卵が着床しなければ、黄体は退縮し、プロゲステロンは低下し、子宮内膜がはがれ落ち月経になってしまいます。
視床下部、下垂体、卵巣系があたかも時計の歯車のようにうまく絡み合ってはじめて、排卵・月経の周期が形成されます。

スポンサーリンク