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潰瘍性大腸炎(UC)の腹腔鏡手術

潰瘍性大腸炎(UC)に対する手術は開腹術の他に腹腔鏡下による手術があります。
近年、腹腔鏡・内視鏡などの機器や腹腔鏡手術の手技が進歩し潰瘍性大腸炎に対しても腹腔鏡手術が行われるようになっています。

腹腔鏡手術とは

腹腔鏡とは、腹腔内を観察する内視鏡のことで、腹部に数か所の5㎜〜1㎝の小さな穴を開け、それぞれの穴に筒状の器具を挿入し、二酸化炭素(炭酸ガス)を腹腔内に注入しスペースを作った後に内視鏡カメラを挿入し、腹腔内をモニター画面に映し出された映像を見ながら腹腔鏡用の鉗子類や電気メスを挿入し手術を行う方法です。

腹腔鏡手術のメリットとデメリット

腹腔鏡手術のメリットは、傷が小さい、術後の痛みが少ない、術後回復が早い、退院や社会復帰が早い、出血量が少ないことなどがあげられます。
腹腔鏡手術のデメリットは、手術時間が長くなる、技術的に難しく熟練した技術が必要、専用の手術道具が必要、高炭酸ガス血症や不整脈をおこすことがある、開腹術に切り替わる場合があるなどがあげられます。

潰瘍性大腸炎(UC)の腹腔鏡手術

炎症性腸疾患は、良性疾患であるため、腹腔鏡手術の適応です。
しかし、潰瘍性大腸炎に対する腹腔鏡手術は手術時間が長時間にわたり、術後経過も開腹術とさほど差がみられないため否定的な意見が多かったのですが、近年、器具の改良、技術の向上などにより種々の問題点が克服され積極的に行われるようになっています。
炎症性腸疾患に対する腹腔鏡下手術は、手術難易度が高く開腹手術が一般的に行われています。
腹腔鏡手術はすべての潰瘍性大腸炎に行うことはできず個々のケースによって検討されます。
また、潰瘍性大腸炎の腹腔鏡手術が行える医師や病院施設も限られています。
現在、潰瘍性大腸炎の大腸全摘出術において完全腹腔鏡下手術と用手補助腹腔鏡下手術(HALS)を導入している施設が増えています。

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