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潰瘍性大腸炎(UC)の主な術式

潰瘍性大腸炎(UC)の主な術式は下の5種類です。
現在の標準術式は大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術 (IAA )と大腸全摘、回腸嚢肛門管吻合術 (IACA)です。
術式の選択は、患者の全身状態、年齢、腸管合併症、治療薬剤の副作用などを考慮して決定されます。

大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術(IAA)

大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術 (IAA )とは、直腸粘膜を肛門付近(歯状線)までほぼ完全に切除することで病変をすべて切除し、回腸で貯留嚢を作成して肛門(歯状線)と吻合する術式です。 この術式は、潰瘍性大腸炎の再燃や発がんの可能性がなくなる反面、大腸全摘、回腸嚢肛門管吻合術 (IACA)と比べると排便機能が低下する可能性が高くなります。
通常は一時的回腸人工肛門を造設す。

大腸全摘・回腸嚢肛門管吻合術 (IACA)

大腸全摘、回腸嚢肛門管吻合術 (IACA)とは、大腸をすべて切除し、回腸嚢を肛門管と吻合して肛門管粘膜を温存する術式です。
回腸嚢肛門吻合術 (IAA )と比べると排便機能の低下は少ない反面、一部残した直腸粘膜の再燃やがん化を併発する可能性があります。

結腸全摘・回腸直腸吻合術(IRA)

結腸全摘・回腸直腸吻合術とは、結腸全摘して、回腸と直腸を繋ぎ合わせる手術です。
直腸の炎症が軽度の症例、高齢者など現在は限られた場合に行うことがあります。
排便機能が良好ですが、残存直腸の再燃、癌化の可能性があります。

大腸全摘・回腸人工肛門造設術

大腸を切除した後に小腸の末端部分である回腸を体外につなげて人工肛門をつくる術式です。
肛門の機能が非常に悪く自然肛門が残せない場合や直腸に進行した癌のある場合に行われます。
また、永久回腸人工肛門となる欠点がありますが、現在でも高齢者で排便機能の低下しているケースでは適応になります。

結腸亜全摘、回腸人工肛門造設術、S状結腸粘液瘻、またはHartmann手術

侵襲の少ないのが利点で全身状態不良例に対して肛門温存術を行う前の分割手術の一期目として行う手術です。

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