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潰瘍性大腸炎の5-ASA坐剤療法

潰瘍性大腸炎に対する局所療法の一つに坐剤を用いる方法があります。
その1つとして5-ASA坐剤を用いる方法があります。

潰瘍性大腸炎の5-ASA坐剤の適応

坐剤による局所療法の適応は以下のようなものがあげられます。

  • 血便や粘血便がある場合。
  • 直腸に炎症がある場合。
  • 左側・全大腸炎型でも注腸療法が困難な場合。
  • 再燃時の常備薬として。

潰瘍性大腸炎に対する局所療法に用いられる5-ASA坐剤

潰瘍性大腸炎に対する局所療法に用いられる5-ASA坐剤には、サラゾピリン坐剤とペンタサ坐剤があります。

サラゾピリン坐剤

サラゾピリン坐剤は、主に直腸炎型、結腸切除後残存直腸炎に対して効果があるとされています。
成人には1回1〜2個を1日に2回、排便後と就寝前に肛門内に挿入します。
サラゾピリン坐剤の副作用は、内服薬と同様に発疹、かゆみ、光線過敏症、食欲不振、吐き気・嘔吐、下痢、舌炎、口内炎が現れたり、まれに頭痛、めまい、手足のしびれや痛み、発熱といった症状がおこることがあります。

ペンタサ坐剤

ペンタサ坐剤は、主に直腸部の炎症性病変に対して使用されます。腸内で到達する範囲は直腸部に限局されるため、S状結腸より口側の炎症には効果が期待できないとされています。
成人には1日に1個、排便後と就寝前に肛門内に挿入します。
ペンタサ坐剤の副作用は、内服薬と同様に下痢、下血・血便、腹痛、発疹、発熱、肛門痛みなどがあります。

坐剤挿入のポイント

  • 坐剤を挿入すると便意をももようすことがありますので事前に排便をすませましょう。
  • 冷蔵庫に坐剤を入れている場合は、使用する前に室内に出しておきましょう。
  • 使用前に座剤の先端にワセリンなどの潤滑油や水などをつけると挿入しやすくなります。
  • 左側臥位になって挿入する場合は、横になり片方の膝を曲げた体位で肛門にできるだけ深く挿入しましょう。
  • 坐剤を挿入する際は、口を軽く開き口呼吸をして腹圧が加わらないようにしましょう。
  • 坐剤の尖った方を3~4㎝ほど挿入し、しばらくそのままの状態で待ちましょう。
  • 坐剤を無理に挿入すようとすると直腸粘膜を傷つけるおそれがありますので無理に挿入しないよう慎重に。
  • 坐薬が排出されないよう挿入後ティッシュペーパーなどでで2~ 3分間肛門を押さえましょう。
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