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潰瘍性大腸炎のペンタサ注腸

潰瘍性大腸炎(UC)の内科的治療法の局所療法に用いられる薬剤にはペンタサ注腸があります。
飲み薬に比べ全身的な副作用も軽減されます。

ペンタサ注腸の適応

ペンタサ注腸は、肛門よりの遠位大腸(直腸~S状結腸~下行結腸)の炎症をしずめるのに有用です。または左側大腸炎・全大腸炎型でも注腸を併用することで上乗せ効果が期待できるとされています。
注腸剤が作用するのは下行結腸から直腸にいたる遠位大腸、坐剤の作用範囲は直腸部に限られます。それより口側の炎症には効果が期待できないので、必要に応じて飲み薬のメサラジン(ペンタサ錠)と併用されます。

ペンタサ注腸の有効性

活動期の病変が脾彎曲までの場合は注腸剤単独での治療も可能ですが、早期の治療効果を得るためや、病変範囲が広い患者さんにはメサラジン経口剤との併用療法が行われます。

ペンタサ注腸療法の副作用

ペンタサ注腸療法の副作用として報告されていものは、下痢、下血・血便、腹痛、発熱等があります。

ペンタサ注腸療法の禁忌

  • 腎機能が低下している。
  • 肝機能が低下している。
  • ラゾスルファピリジンに対する過敏症がある。

ペンタサ注腸の使用方法

  • 薬液をできるだけ大腸内に維持しておく必要がありますから就寝前などが良いでしょう。
  • 排便をすませておきましょう。
  • 初めは無理に全量を入れず確実に注入できる量から始めましょう。
  • 冬など寒いときは、薬液をお湯につけて体温程度に加温しましょう。
  • ノズルをスムーズに挿入するためにノズル部分に潤滑油を塗るのも良いでしょう。
  • 左側臥位になり、肛門から4~6㎝ノズルをゆっくりと挿入し、容器を徐々に握りしめながら薬液をゆっくりと注入しましょう。
  • 薬液を注入したあとはより遠くまで薬液を届け、大腸粘膜にまんべんなく薬液を付着させるために体位変換を行いましょう。
  • 終了後は楽な姿勢でゆっくり休みましょう。
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