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潰瘍性大腸炎(UC)の治療薬サリチル酸塩剤

潰瘍性大腸炎(UC)の治療に用いられるサリチル酸塩剤には、SASP(サラゾピリン錠)、5-ASA(ペンタサ錠・アサコール錠)があります。

SASP(サラゾピリン錠)

SASP(サラゾピリン錠)は、慢性関節リウマチの治療薬として開発されたもので、その後、IBD(炎症性腸疾患疾患)に効果があることがわかり、潰瘍性大腸炎の治療薬として用いられるのが主流となっています。
副作用としては、発疹、かゆみ、光線過敏症、食欲不振、吐き気・嘔吐、下痢、舌炎、口内炎が現れたり、まれに頭痛、めまい、手足のしびれや痛み、発熱といった症状がおこることがあります。 まれに肝障害、腎障害、血液障害、溶血性貧血、出血傾向などがおこることがあります。

5-ASA(ペンタサ錠・アサコール錠)

5-ASA(5-アミノサリチル酸薬)は、ペンタサ錠とアサコール錠があります。

ペンタサ錠

ペンタサ錠は、サラゾピリンの副作用を軽減するために開発された改良新薬です。
ペンタサ錠は、多孔性被膜でコーティングした時間依存性の放出調整製剤で小腸、大腸において徐々に放出され作用します。
副作用として、下痢、下血・血便、腹痛、発疹、発熱、尿着色などがあり、まれに発熱、呼吸困難、発熱、全身倦怠感などがあります。

アサコール錠

アサコール錠(メサラジン)は、潰瘍性大腸炎治療薬として承認を取得し、炎症細胞より放出される活性酸素消去作用などにより大腸の炎症を抑え、腹痛、血便などを改善します。
副作用として、腹痛、下痢、腹部膨満、吐き気、頭痛、潰瘍性大腸炎の悪化、大腸ポリープなどがあり、まれに貧血、発熱、のどの痛み、鼻血、呼吸困難、食欲不振、全身倦怠感などがあります。

5-ASA(ペンタサ錠・アサコール錠)の臨床的有効性

●2010年、中等症の活動期にある潰瘍性大腸炎(UC)症例を対象としたペンタサ錠2.25g/日と4.0g/日の用量比較試験において、有効率(寛解と改善症例)が2.25g/日で45.8%に対し、4.0g/日群で76.3%と4.0g/日群で有意に高いことが示されました。副作用の発現率は、2.25g/日群で25.4%、4.0g/日群で21.7%であった。という報告があります。
●2010年に、アサコール錠とペンタサ錠の無作為二重盲検比較試験の成績が報告されました。8週間後の寛解率と有効率において、アサコール錠2.4g/日群が30.3%、45.5%、ペンタサ錠22.5g/日群が28.6%、49.2%(プラセボ群:寛解率9.4%、有効率28.1%)と両群間に有意差は認められなかったという報告があります。

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