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潰瘍性大腸炎(UC)の治療法とは

潰瘍性大腸炎(UC)の治療法は、大きく分けて内科的療法と外科的療法があります。
内科的療法には、薬物療法、血球成分除去などがあり、寛解導入、寛解維持を目的として行われます。
外科的療法には、重症・劇症例などでは手術療法が考慮されます。
潰瘍性大腸炎(UC)の治療は、薬物療法、血球成分除去療法、食事療法などの内科的治療が中心で、重症度に基づき、適切な治療が選択されます。

潰瘍性大腸炎(UC)の薬物療法

潰瘍性大腸炎(UC)の薬物療法は、炎症を抑え、症状を緩和し寛解期を維持することが目標です。
潰瘍性大腸炎(UC)の主な治療薬は以下のようなものがあります。

5-アミノサリチル酸製剤

5-アミノサリチル酸製剤には、SASP(サラゾピリン錠)、5-ASA(ペンタサ錠・アサコール錠)があり、軽症から中等症の例では寛解導入治療として用いられ、経口薬、坐薬、注腸薬などがあり病変の範囲などに応じて使用されます。

ステロイド薬(副腎皮質ステロイド)

ステロイド薬(副腎皮質ステロイド)には、プレドニゾロン、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウムなどがあり、5-アミノサリチル酸製剤の無効な場合や重症例で寛解導入のために用いられ、坐薬、注腸薬、経口薬、静注薬などがあります。ステロイド薬(副腎皮質ステロイド)は効果が高い反面、副作用が生じやすい薬です。

抗TNFα抗体療法

抗TNFα抗体療法には、インフリキシマブなどがあり、クローン病や難病の自己免疫疾患において高い治療効果があり、2010年に潰瘍性大腸炎に対しても認可され、これまでの治療では改善がみられない症例に対して症状の改善効果が期待されています。

免疫調整薬

免疫調整薬には、アザチオプリン、メルカプトプリン水和物(6-MP)、シンクロスポリンなどがあり、ステロイド依存難治例に対しては、アザチオプリン、メルカプトプリン水和物の併用、重症度が高く経口摂取が不可能な劇症に近い症例ではシクロスポリンの選択が推奨されます。

潰瘍性大腸炎(UC)の血球成分除去療法

血球成分除去療法は、ステロイド薬物無効例に対して行われ、体外循環治療法のひとつです。
血球成分除去療法には、白血球除去療法(LCAP)と顆粒球吸着療法(GCAP)があります。

潰瘍性大腸炎(UC)の外科的療法

外科的治療の適応には、絶対的適応と相対的適応があり、大腸全摘出術と再建法があります。
絶対的適応には、①重篤な急性合併症(穿孔、大量出血、中毒性巨大結腸症)、②重症型、劇症型で内科的治療が無効な場合、③大腸がんまたはがんの疑いがある場合。
相対的適応には、①難治例、②腸管外合併症、③大腸合併症などの場合。

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