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潰瘍性大腸炎(UC)とは

潰瘍性大腸炎(UC)、原因不明の大腸のびまん性炎症性疾患です。
日本では1928年に初めて報告され、1973年に厚生省特定疾患・潰瘍性大腸炎調査研究班が発足し、1975年に厚生省特定疾患に認定されました。現在も随時、診断基準や治療方針の設定・改定が行われています。
潰瘍性大腸炎は、大腸に慢性の炎症がおきて潰瘍やびらん(ただれ)ができる病気で、下痢、血便、粘液と血液の混じった便(粘血便)、腹痛などの症状がみられ、悪化すると一日に十数回も粘血便や血便が出るようになります。
どの年齢層でも発病する可能性がありますが比較的20歳代の若い人に発病することが多いのですがまれに小児や高齢者に発症することもあります。
男女比は1:1で性差はみられません。
潰瘍性大腸炎は、寛解(症状が落ち着いている状態)と再燃(症状が悪化する状態)を繰り返します。
大腸にみられる慢性の炎症症状である潰瘍やびらんの病変は直腸から連続性に奥のほうに広がっていく性質があります。
炎症症状の範囲は、直腸だけに炎症をおこす直腸炎型、大腸の左側のみ炎症をおこす左側大腸炎型、ほぼ大腸の全部に炎症をおこす全大腸炎型があります。
潰瘍性大腸炎の診断は、下痢や血便、腹痛などの症状、血液検査による炎症反応、便潜血検査、注腸X線検査、大腸内視鏡検査など検査により総合的に診断されます。
潰瘍性大腸炎の治療は、薬物療法、手術治療、食事療法があります。
潰瘍性大腸炎の多くは、寛解と再燃を繰り返します。
長い経過のなかでは、徐々に病気が進行し、合併症があらわれたり、内科的治療で症状の改善が望めず外科的治療が必要になることもあります。
腸管合併症には、腸管からの大量出血、腸管の狭窄・閉塞、穿孔、中毒性巨大結腸症、大腸癌などがあります。
日本における潰瘍性大腸炎の患者数は166,060人(平成25年度末の医療受給者証および登録者証交付件数の合計)、人口10万人あたり100人程度で米国の半分以下です。

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