妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

潰瘍性大腸炎(UC)との鑑別が必要な疾患

潰瘍性大腸炎(UC)の診断は、血性下痢を引き起こす感染症と区別することが必要です。
潰瘍性大腸炎(UC)の診断のポイントは除外診断で、症状の経過と病歴(放射線照射歴、抗生物質服用歴)、海外渡航歴などを聴取をするとともに、細菌学的・寄生虫学的検査をおこなって、血性下痢を引き起こす感染症との鑑別が重要となります。

下痢をきたす疾患との鑑別

潰瘍性大腸炎(UC)の鑑別診断において、下痢が主症状の場合、それがまず急性か慢性かを判別する必要があります。
急性の疾患は、感染性腸炎の多くや虚血性腸炎など血管性のものや薬剤性のものがあり、慢性の疾患には、腸結核・アメーバなど感染性腸炎の一部・過敏性腸症候群・炎症性腸疾患・悪性腫瘍によるものなどがあります。
次に機能性異常によるものか器質性異常によるものかを判断する必要があります。
鑑別するために出血を伴うか、 周囲に同じような症状がみられる人がいないか、 薬の服用の有無、現病歴、既往歴、 海外渡航歴、パートナーの有無などの問診が重要となります。

下痢・下血をきたす腸炎

潰瘍性大腸炎(UC)をはじめ、多くの腸炎の主症状は下痢、血便・下血を伴います。下痢・下血をきたす腸炎には以下のような疾患があります。
Ⅰ 特異性腸炎
 A.感染性
  1.細菌性
  2.ウイルス性
  3.寄生虫性
  4.真菌性
 B.物理的刺激:放射線性腸炎
 C.薬剤性:急性出血性大腸炎、偽膜性腸炎
 D.血管性:虚血性大腸炎、閉塞性大腸炎、腸間膜静脈硬化症
 E.全身性疾患:膠原病、尿毒症、アミロイドーシス
II.非特異性腸炎
 A.潰瘍性大腸炎(炎症性腸疾患)
   B.クローン病 (炎症性腸疾患)
 C.その他:ベーチェット病、単純性潰瘍、非特異性多発性小腸潰瘍

 
スポンサーリンク