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潰瘍性大腸炎(UC)の内視鏡診断

潰瘍性大腸炎(UC)の診断は、厚生労働省特定疾患難治性炎症性腸管障害調査研究班の診断基準改訂案が主として用いられています。
潰瘍性大腸炎(UC)の診断は通常特徴的な症状と内視鏡所見により確定されます。

潰瘍性大腸炎(UC)の活動期の内視鏡像

粘膜内のびまん性炎症細胞浸潤のため、粘膜は混濁して浮腫状となり、血管透見像は消失します。また発赤、びらん、小潰瘍の形成、膿性粘液の付着がみられ、粘膜表面は粗糙で細顆粒状を呈します。
炎症が強くなると粘膜の浮腫は増強し多発性の潰瘍形成がみられ、さらに癒合して地図状の潰瘍を呈します。粘膜は脆弱で接触や送気だけでも自然出血を起こすようになります。
重症になると著明な自然出血がみられ、潰瘍も深く大きくなり、広範囲な粘膜脱落のため、島状に取り残された残存粘膜が偽ポリポーシス像を呈します。
潰瘍性大腸炎(UC)と感染性腸炎の鑑別が困難なことがあり、初発や再燃に際して便の細菌学的検査、寄生虫学的検査、赤痢アメーバー抗体検査も行われます。

潰瘍性大腸炎(UC)の寛解期の内視鏡像

発赤、びらん、潰瘍、易出血性は消失し、粘膜は萎縮します。
血管透見像も認められるようになりますが、正常粘膜とは異なり、樹枝状に分岐する毛細血管の狭小化ないし拡張像を呈します。
活動気に深い潰瘍を形成した場合には、炎症性ポリープや多発潰瘍瘢痕、偽憩室形成を認めることがあります。

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