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潰瘍性大腸炎(UC)の概念

潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸粘膜および粘膜下層がびまん性、連想的に冒される原因不明の非特異的炎症性疾患で、多くの症例で直腸から上行性、連続性にびらん、潰瘍、浮腫、充血、炎症性ポリープなどを形成します。
クローン病(CD)とあわせて炎症性腸疾患(IBD)と呼ばれます。

潰瘍性大腸炎(UC)の定義

潰瘍性大腸炎の定義は、「主として粘膜を侵し、しばしばびらんや潰瘍を形成する大腸の原因不明のびまん性非特異性炎症である。」とされています。
1973にWHOの医科学国際組織委員(CIOMS)で定められた名称と概念は、「主として粘膜と粘膜下層をおかす、大腸とくに直腸の特発性,非特異性の炎症性疾患。」とされています。
30歳以下の成人に多いのですが、小児や50歳以上の年齢層にもみられ、若年者から高齢者まで発症します。
原因は不明で、免疫病理学的機序や心理学的要因の関与が考えられています。
通常、血性下痢と種々な程度の全身症状を示します。
長期にわたり、かつ大腸全体をおかす場合には悪性化の傾向があります。

治療反応性に基づく難治性潰瘍性大腸炎の定義

難治性潰瘍性大腸炎は、従来、難治性潰瘍性大腸炎の定義は厳密な内科的治療下にありながら、つぎのいずれかの条件を満たすものとしています。
①慢性持続型②再燃後 6カ月以上なお活動期にある。③頻回に再燃をくりかえすとされていました。
しかし、近年の新規治療薬の登場などによる治療の多様化や潰瘍性大腸炎の治療指針における定義に準拠し、治療反応性に基づく難治性潰瘍性大腸炎の定義は、以下のとおりです。
1.厳密なステロイド療法下にありながら、つぎのいずれかの条件を満たすものとする。
  ①ステロイド抵抗例(プレドニゾロン1~1.5mg/kg/日の1~2週間投与で効果がない)
  ②ステロイド依存例(ステロイド漸減中の再燃)
2.ステロイド以外の厳密な内科的治療下にありながら、頻回に再燃をくりかえすあるいは慢性持続型を呈するもの。
が取り入れられました。

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