妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査は肛門から内視鏡を挿入して、直腸から盲腸までの大腸全体の内部を詳細に調べる検査です。

大腸内視鏡検査のしくみ

大腸内視鏡とは、先端にCCDカメラのついた管状のファイバースコープを肛門から入れて、大腸の内部を直接診察する検査です。
長さは130㎝で、人差し指の先くらいの太さで、観察するだけでなく場合によっては処置・治療をする医療機器です。
大腸内視鏡は、直腸から結腸、回盲弁(大腸の入り口)の大腸全域を観察することができます。大腸は曲がりくねっているので挿入方法が複雑なのですが最近では、内視鏡の挿入部の硬さが任意に可変できる機能や磁気を利用し内視鏡の挿入状態を確認しながら検査を行えるような装置の開発も行われています。
さらに大腸内視鏡の鉗子口を通じて様々な器具を用いることで、組織採取やポリープ切除などの処置も行えます。

大腸内視鏡検査の適応

大腸の内壁ほとんどを観察することができ、大腸および回腸終末部までの疾患が疑われる場合が適応で大腸がん(直腸がん、結腸がん)、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、クローン病などの診断に役立ちます。

大腸内視鏡検査の禁忌

大腸内視鏡検査の禁忌は、全身状態がきわめて不良な場合、消化管穿孔が疑われる場合は、検査自体が状態を悪化させる可能性があるため原則としては禁忌となります。
ただし、内視鏡的止血が必要な場合やS状結腸軸捻転の内視鏡的整復、大腸の腫瘍性疾患による腸閉塞に対して経肛門的イレウス管を挿入さいに、全身状態が悪くとも処置により改善できると判断された場合には全身管理のもとで緊急内視鏡検査の適応となります。

大腸内視鏡検査のながれ

  1. 検査前日は線維の少ない食事、または検査食を摂取し、就寝前に下剤を服用(病院によって異なります。)
  2. 検査当日の検査3~4時間前より約2ℓの腸管洗浄液を2時間かけて飲みます。7〜10回の排便があり、便が水様透明になったら検査を開始となります。
  3. 検査着と検査用パンツ(おしり側に切り込みが入ったパンツ)に着替えます。
  4. 検査の際の苦痛を軽減したりするために、腸管の動きを抑制する薬や鎮静・鎮痛剤を投与します。
  5. 左側臥位で、腎部を少し後方に突き出し前屈した体位をとります。
  6. 肛門より内視鏡を挿入し、盲腸まで到達したら内視鏡を抜去しながら腸管内を観察します。腸を観察するために空気を注入し、体位変換、腹部の用手圧迫をおこなう場合があります。
  7. 疑わしい場所は、生検のために組織を採取します。
  8. 切除可能のポリープであれば、直ちにカメラで切除(ポリペクトミー手術)します。
  9. 内視鏡が抜かれ、検査終了です。
  10. 1~2時間、お休んだあと、医師から撮影した画像を見ながら説明を受けます。
  11. 使検査結果を後日(約2週間後)に説明のため受診してください。

大腸内視鏡検査の合併症

  • 前処置(下剤内服)に伴う腸閉塞および腸管穿孔など。
  • 出血・腸管穿孔など。
  • 使用する薬剤(鎮痙剤、 鎮静・鎮痛剤)によるアレルギーショック、低血圧・低血糖・不整脈など。
  • 緊急処置を要する偶発症の他にも検査後の腹部膨満感、吐き気、空嘔吐、めまいなどの比較的軽微な偶発症が起こり得ます。
スポンサーリンク