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上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)

上部消化管とは食道・胃・十二指腸をいい、上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)とは内視鏡を使って食道・胃・十二指腸といった上部消化管を内側から直接的に観察する検査です。
一般的に胃カメラとよばれる検査で口または鼻から内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸の病変、観察、写真撮影、生検をおこない、診断・病変の治療にも用いられます。

上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)の適応と禁忌

内視鏡検査は診断のみならず治療も行われるようになり、明確な禁忌はありません。
ただし、全身状態がきわめて不良な場合、イレウス(腸閉塞)、消化管穿孔などがある場合は禁忌となります。
適応は、上部消化管病変が疑われる場合、内視鏡検査を行うことが危険な場合は、内視鏡検査を行うことの有用性が危険性を上回る場合のみ施行します。

上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)の種類

上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)には、一般検査で用いられる経口内視鏡と経鼻内視鏡があり、特殊検査・治療で用いられるものに内視鏡的切除術、超音波内視鏡などがあります。

上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)のながれ

上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)では、胃の中に残渣(食べかす)があるとそれに隠れている部分の病変が観察できません。
上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)の方法は、施設によって異なりますが1例を紹介します。

  1. 問診で基礎疾患、内服薬、薬剤アレルギーの確認。
  2. 前日午後9時以降の絶飲食、飲水のみ可。朝服用する薬がある場合は、必要に応じて内服可。
  3. 前処置室で消泡剤を飲みます。
  4. のどの麻酔のために咽頭麻酔薬を3~5分間のどに溜めたのち、ゆっくり飲み込みます。
  5. 胃の蠕動運動を抑制し観察しやすくするために胃の運動を止める薬、鎮静剤などを注射します。
  6. 検査室に移動し、検査台の上で左側臥位をとります。
  7. スプレーにより、のどの麻酔を追加することもあります。
  8. マウスピースを軽く口にくわえます。
  9. 内視鏡が口より挿入されます。
  10. 検査が終わってしばらく休み経過をみます。
  11. 特に問題がなければ撮影した画像の説明が行われます。

上腹部内視鏡による生検

生検鉗子と呼ばれる細長い器具を用いて、少量の組織を採取し、顕微鏡で組織の状態を観察する病理組織診断を行います。
出血傾向がなく、抗血小板薬や抗凝固薬を服用していないこと、休薬している場合は必要に応じて行われます。

上腹部内視鏡の治療

内視鏡は鉗子口からさまざまな種類の処置具を出して、消化管病変の治療をおこなうことができます。内視鏡による治療は、異物除去、静脈瘤結紮術、止血術、粘膜切除術などが行われます。

上腹部内視鏡検査(食道・胃内視鏡検査)の注意事項

  • 検査直後の車の運転は避けてください。
  • 飲水や食事は指示された時間経過後にむせがないことを確認してから摂取してください。
  • 刺激物、アルコールは避けてください。
  • 色素内視鏡検査を受けた方は、便が青くなることがありますが心配要りません。
  • 組織やポリープをとった方は、当日の激しい運動、長風呂は控えてください。
  • 詳しい検査結果の説明を聞くための次回外来診察日を確認し、予約が必要であれば予約をとってください。
  • 吐き気、腹痛、タール便(黒い便)が生じた場合には至急連絡してください。
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