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寄生虫・虫卵・原虫検査

寄生虫・虫卵・原虫検査とは、原虫類(マラリア、赤痢アメーバー、トリコモナスなど)、条虫類(日本海裂頭条虫、無鉤条虫など)、吸虫類(横川吸虫、日本住血吸虫など)、線虫(回虫、アニサキス、蟯虫など)などが体内に寄生し、卵やときには幼虫が便に混じって排泄され、これらを検出して調べるのが寄生虫・虫卵・原虫検査です。

寄生虫・虫卵・原虫検査 の種類

便の中に虫卵を排出する寄生虫は、便を顕微鏡で観察することで卵や虫体を検出できます。このために行なう検査方法には直接塗抹法、浮游集卵方、遠沈集卵法、雌虫孵化培養法、セロハンテープ法などがあります。

直接薄層塗抹法

少量の糞便を直接スライドガラスに塗抹し、ここに水1滴を加えて顕微鏡検査をおこないます。

浮游集卵法

寄生虫卵の比重より重い溶液の中で糞便を攪拌して寄生虫卵を液の表面に浮游させ、これをスライドグラスに付着させ顕微鏡検査を行います。
鉤虫卵、蛔虫卵などは検出可能ですが吸虫卵の検出は難しいという欠点があります。

遠沈集卵法

糞便に水又は生理食塩水を加えてガーゼでろ過、遠沈して沈沙を生理食塩水などで遠心洗浄し、集卵液とエーテルを加えて遠沈し、スライドガラスに移して顕微鏡で検査します。
肝吸虫卵、鉤虫卵、鞭虫 卵、肺吸虫卵、東洋毛様線虫卵などが検出可能です。

雌虫孵化培養法

ろ紙の一方の端に糞便を薄く塗って、少量の水を入れた試験管内に便を塗った部分が水に濡れないよう入れ、ふたをして 25~30℃の畔卵器の中で10~14日間培養します。ろ紙を除去して、試験管の底をルーペなどで観察して子虫の有無を検査します。子虫が存在する場合にはピペットで吸い上げ、顕微鏡検査を行います。
蝿虫卵、東洋毛様線虫卵、糞線虫卵の検出が可能です。

セロハンテープ法

肛門の周りに産卵した蝿虫卵を検出するために、5~6cmのセロパンテープを肛門を中心にして貼って、そのままスライドグラスに付着させ、顕微鏡検査を行います。
無鉤条虫卵、光節裂頭条虫卵の検出にも応用されます。

免疫学的検査法

便のなかに寄生虫やその卵が認められない場合に有効なのが、血液で調べる免疫学的検査です。特異性という点で問題があるものの血液か感染に対する体内の免疫反応を調べる方法です。

寄生虫・虫卵・原虫検査 の判定

寄生虫・虫卵・原虫検査における便検査の異常は、便中に寄生虫の虫体、虫卵、幼虫、シスト(嚢子)、オーシストなどが検出されることで、シストあるいはオーシストとは原虫の感染型で、宿主外に排出されて次の宿主への感染源となります。
検出されないのが正常であり、検出されればそれだけで寄生虫 感染の証明になろります。

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