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便潜血検査

下血や吐血など消化管出血の診断を行うにあたって便潜血検査は、最も侵襲の少ない検査の1つです

便潜血反応検査とは

便潜血反応とは、採取した便に試薬を混ぜ、その変化で血液の混入判定を行なう検査です。
消化管で出血していても出血量が少量であれば肉眼では識別することは難しく、便潜血検査を受ける必要があります。

便潜血反応検査の種類

便潜血反応検査には、以下の2種類があります。

化学的便潜血反応検査

化学的便潜血反応検査は古くから用いらている検査方法で、採取した便に試験紙をつけ、その変色具合で判定を行う検査方法です。主に胃などの上部消化管の出血を調べるための検査として用いられています。
化学的便潜血反応検査は肉や魚、緑黄色野菜などを食べると偽陽性(±)となりやすいため検査前は食事内容が制限されます。また、貧血治療用の鉄剤などによっても陽性の反応が出てしまうため注意が必要です。

免疫学的便潜血反応検査とは

免疫学的便潜血反応検査とは、ヘモグロビンに対する抗体を使用して潜血の有無を調べる検査方法です。
大腸がん検診の一次検査や下部消化管疾患のスクリーニング法として用いられています。
大腸がんのスクリーニングとして感度は、1日法で30~50%、2日法で78~83%といわれており、一般的に用いられるキットは、1日1回、2日間続けて採便を行う2日法が用いられています。
免疫学的便潜血検査で陽性となった場合、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性の腸疾患、痔核や裂肛などの可能性があため内視鏡検査や注腸X線検査などの精密検査の必要があります。(内視鏡検査が推奨)
しかし、便潜血検査が陽性にでたからといって約半数の人には大腸に病気がありませんから不安に思うことなく、精密検査をぜひ受けてください。

免疫学的便潜血反応検査実施上の注意点

免疫学的便潜血反応検査を正しく行うには正しく便を採取することが重要です。

  1. 採便容器にはキャップに採便用の棒がついていますので表面をまんべんなく擦りとります。便の表面の血液を採取すれば結腸・直腸のどちらの出血も判明が可能。
  2. 新鮮な自然排泄の便が望ましい。
  3. 採取棒の先端の溝が埋まるくらいの便を採取すればで十分です。量が多すぎたり少なすぎると、正しく判定されないこともあります。
  4. 便に水や洗剤などが付着していると正しい結果がでないことがありますのでトイレットペーパーなどに便をとると良いでしょう。
  5. 腹便中のヘモグロビンは細菌や便中の酵素により変性しやすいので、すぐに検査に提出できない場合はきちんとキャプを閉め、付属の袋に入れ、冷蔵庫などに保存しましょう。
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