嚥下困難とは
食べ物を口腔、食道を経て胃へと送られる運動を嚥下といい、この運動が妨げられることによって起こる閉塞感などの異常感覚を嚥下困難といいます。
嚥下困難の原因
嚥下困難の約90%が食道疾患によるものとされます。
口腔・咽頭期の嚥下困難の原因
口腔、咽頭期の嚥下困難の原因としていは、奇形、炎症、中枢神経の障害、末梢神経の障害、腫瘍、外傷などがあげられます。
食道期の嚥下困難の原因
食道の狭小化によって生じる器質疾患(食道癌、食道潰瘍、食道裂孔ヘルニアなど)食道の機能的運動障害による機能的疾患(食道アカラシア、強皮症など)、食道が他臓器によって圧排される管外性疾患(肺腫瘍、大動脈瘤、縦隔腫瘍、甲状腺腫瘍など)が原因として挙げられます。
嚥下困難の診断
嚥下困難があるときには以下のような検査がおこなわれます。
- 上部消化管造影:食道癌や食道アカラシアの診断に有用です。
- 内視鏡検査:粘膜病変、壁外性病変の鑑別、粘膜病変の生検診断、深達度診断に有効です。
- CT・MRI検査:食道癌などの腫瘍性病変の診断、肺癌、縦隔腫瘍、心血管と食道との位置関係の診断に有用です。
嚥下困難の治療
原因となる疾患の治療が中心となります。
原因となる疾患の治療ガ困難な場合は、経管栄養などが行われる場合があります。
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