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おう吐とは

おう吐は口から胃内容物を吐き出すことであり、食道、胃、横隔膜、腹筋などによる反射運動のことをいいます。

おう吐のメカニズム

おう吐は、何らかの原因により延髄にあるおう吐中枢が刺激を受け横隔神経、脊髄神経、迷走神経などを介して、上部消化管、横隔膜、肋間筋、腹直筋などを同時に動かしておう吐がおこります。

おう吐の分類

  • 中枢性おう吐:体内の物理的、化学的変化に直接反応して起こるもおう吐。
  • 末梢性おう吐:反射性嘔吐ともいい消化器疾患など内臓の反射により起こるおう吐。
  • 下痢以外に吐き気や嘔吐、発熱などの症状がある。
  • 便が出ても腹痛が続く。
  • 同じ食事をした人にも下痢症状がみられる。
  • 症状の改善がみられない。
  • 脱水症状がみられる。

おう吐の症状があり受診すると以下のような方法で診断が行われます。

問診

おう吐の誘因の有無、おう吐の発症時期と経過、食事の内容、服薬中の薬剤の有無と薬剤との関連、随伴症状の有無、既往症、現病歴、家族や周囲の流行の有無などが詳しく聴取されます。

吐物の確認

受診の際には吐物が持参できれば、手袋などを使って密閉できる袋に入れて受診しましょう。吐物を確認することが診断の手助けとなることがあります。

おう吐があるときの診察

問診後には、体温や脈拍、血圧などの測定が行われます。
その後、貧血、黄疸、浮腫などの有無、咽頭の診察、心音・心雑音、肺雑音などの胸部の診察、腹部の膨隆、圧痛、腹膜刺激症状の有無、腫瘤の有無、腸蠕動音などの腹部の診察、その他に頸部の硬直の有無などの神経学的所見のチェックもおこなわれます。

おう吐があるときの検査

検査は、問診、診察の結果、必要に応じて行われます。
検査としては、血液検査、尿検査、検便、腹部単純X線検査、腹部CT検査、腹部超音波検査、消化管内視鏡検査、消化管造影検査などが必要に応じておこなわれます。
また、中枢神経症状がみられる場合は、眼底検査、脳脊髄液検査、頭部CT、脳波などがおこなわれます。
心臓・血管症状があれば、胸部X線、胸部CT検査、心電図、心臓超音波検査などがおこなわれます。
内分泌・代謝疾患が疑われる場合は、血中ホルモンの測定がおこなわれます。
その他、薬物血中濃度測定、尿妊娠反応検査などを行う場合もあります。

おう吐の治療

おう吐はさまざまな原因でおこり、問診や診察、検査などでおう吐の原因が診断できれば、原因疾患の治療がおこなわれます。
薬剤などが原因の場合は、薬剤の中止や変更がおこなわれます。
原因となる疾患に合わせて、脱水や電解質異常がみられる場合は、点滴により水分や電解質を補う治療が行われます。また、吐き気やおう吐が強い場合は、吐き気止めの薬が用いられます。
その他、便秘の改善、衣類の締め付けの緩和、食事の見直し、においなどへの配慮、口腔ケア、姿勢の工夫など日常生活の改善の指導がおこなわれます。

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