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心の病の治療に腸内細菌を活用する研究

ヒトの脳は1000億個の神経細胞がつくるネットワークで電子信号のやりとりを行っています。
神経のネットワークは脳の外にもつながり全身に広がっています。
脳の次に神経細胞が集まっている場所は腸であり、腸は脳に次いで2番目に多く腸管神経系と呼ばれる神経ネットワークを形成しています。
腸内細菌が出す物質の中には、神経細胞を刺激するものが数多く発見されています。
この腸内細菌が出す物質が神経細胞を刺激することで電気信号が生まれます。その電気信号が脳に伝わり感情を影響を与えると考えられています。

腸内細菌とうつ病に関する研究

すでに腸内細菌にうつ病に使う研究が始まっています。
マウスの性格を入れ替えて世界を驚かせたマクマスター大学・医師のプレミシル・ベルチックは脳に影響を与え可能性のある腸内細菌を患者に飲んでもらい、不安や恐怖を司る脳の領域がどのように変化する臨床実験を行っています。
また、国立精神・神経医療研究センターは、うつ病患者は健康な人と比べてビフィズス菌などの有用菌が少ないことに加え、ビフィズス菌と乳酸桿菌ともに一定の菌数以下の人が有意に多いとい調査研究を発表しています。
世界的にプロバイオティクスを用いたうつ症状の改善試験が試みられ、いくつかの乳酸菌株やビフィズス菌株において症状の改善が認められたとの報告があり、今後、心の病の治療には腸内フローラを活用することが期待されています。

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