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腸内細菌を用いた治療

腸内細菌はいろいろな物質を出して健康維持に役立っています。
腸内フローラの秘められたパワーが実際の治療に活かされています。

腸内細菌を用いた糖尿病の治療

アメリカ農務省がベンチャー企業を支援し、糖尿病を腸内フローラで治すという新しいタイプの薬の研究に取り組んでいます。
~ルイジアナ州立大学・糖尿病専門医・フランク・グリーンウエイ氏~
糖尿病は血糖を調節するインスリンが出にくくなる病気で、その原因のひとつに腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸が関係していることがわかって来ました。
短鎖脂肪酸の量が減るとインスリンの分泌が減少してしまいます。
短鎖脂肪酸を作る菌を増やす効果がある食物繊維(穀物由来) とポリフェノール(ブルーベリー由来)を配合した薬を開発し、臨床試験を行いました。
フランク・グリーンウエイ医師は、食物繊維(穀物由来) とポリフェノール(ブルーベリー由来)の配合薬を飲んでもらい腸の中で短鎖脂肪酸を作る腸内細菌を増やします。
2週間後、食後のインスリン分泌量を調べた結果は、
○糖尿病患者に食物繊維(穀物由来) とポリフェノール(ブルーベリー由来)の配合薬を2週間投与した症例の結果は、食後のインスリンが出やすくなっていました。
○糖尿病患者にプラセボを投与した症例の結果は、食後のインスリン量は変化がみられませんでした。
腸内フローラを利用して糖尿病を改善することがわかり、糖尿病の治療が大きく進歩することが期待されています。

腸内細菌を用いたがんの治療

腸内細菌が分泌する物質ががんをひきおこす研究を東京がん研究会『有明病院』を行っています。
患者や健康診断に来院した人から便を集め腸内フローラを調べるプロジェクトを行い、プロジェクトリーダーの分子生物学者原英二氏はがんをひきおこす腸内細菌を発見しました。
遺伝子解析をおこなった結果、新種の菌であることがわかり「アリアケ菌」と命名されました。
アリアケ菌が出すDCAががんをひきおこす原因で、アリアケ菌を出すDCAがヒトの細胞に作用すると細胞の老化がひきおこされ、老化した細胞が発ガン物質を撒き散らし周囲にがんをつくります。
この研究は、科学雑誌サイエンスでもとりあげられ、年間の最重要項目と取り上げられ世界で注目を集めました。

腸内細菌とがん予防

東京大学特任教授・がん専門医・腸内細菌の研究・赤座英之氏~
スラキアNATTS菌(ナッツ菌)は、日本人の腸内から発見された腸内細菌で前立腺がん予防効果を期待されています。
腸内細菌の研究が進むと原因不明の病気の原因となる腸内細菌が発見されたり、現在治療法がない難病の治療に腸内細菌が活用されるようになる可能性が期待されています。

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