破水
陣痛が強くなると子宮内圧が上昇します。
この圧に卵膜が耐えられなくなると胎胞は破綻し、内部に溜まった羊水が流出します。これを破水といいます。
破水が起こると陣痛が増強し、分娩をさらに進行させます。
破水の種類
破水がおこる時期と部位により以下のようなものがあります。
時期による分類
破水がおこる時期により次のように分類することができます。
前期破水(PROM)
分娩開始以前(分娩陣痛開始以前)に卵膜が破綻をきたし、羊水が流出したものを前期破水といいます。
全分娩の5~10%にみられます。
前期破水は、妊娠37週未満のpretem PROMと妊娠37週以降のterm PROMに分類されます。
早期破水
分娩開始から子宮口全開大までに卵膜の破綻をきたし、羊水が流出したものを早期破水といいます。
適時破水
子宮口全開大の頃に卵膜の破綻をきたし、羊水が流出したものを適時破水といいます。
遅滞破水
子宮口全開大後、遅れて卵膜の破綻をきたし、羊水が流出したものを遅滞破水といいます。
破水が起こる位置による分類
破水がおこる位置により次のように分類することができます。
高位破水
胎児先進部よりも高い位置で卵膜が破れた場合を高位破水といいます。
高位破水では、羊水の流出が少量で流出が停止することもあります。
羊水減少による胎児への影響も少なく、胎胞の形成がみられます。
低位破水
胎児先進部の胎胞の部位で卵膜が破綻して起こる破水を低位破水といい、完全破水ともいわれます。いわゆる破水をさします。
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