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助産師からママと赤ちゃんへ娩出物である胎児:分娩の基礎知識

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出産や分娩を理解するための基礎知識や情報として、娩出物である胎児について。
胎児について解説。分娩の基礎知識として分娩の3要素の一つの娩出物のうち胎児の頭蓋、胎位、胎勢、胎向など胎児の大きさならびに胎児も向きや姿勢について。

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娩出物である胎児

娩出物とは

娩出物には、胎児、胎盤のほか、臍帯、羊水、卵膜が含まれます。
分娩の経過には、胎児の大きさや胎児の向きや姿勢が大きく影響します。
正常分娩では、胎児の先進部となり、胎児の身体のうちで最も大きく、かたい頭部が、産道通過の難易を決定する重要な要因といえます。
また、胎盤の機能や位置、臍帯の長さ、臍帯巻絡(臍帯が胎児の体の一部に巻きつく状態のこと)の有無、羊水の量などが分娩経過に影響します。

胎児とは

胎児の頭蓋

胎児の頭蓋は、左右の前頭骨、頭頂骨、側頭骨と1つの後頭骨、蝶形骨、篩骨の合計9つの骨からなっています。胎児の頭蓋は未発達で骨と骨の間には隙間がみられ、この隙間は膜性結合組織と軟骨によってうめられておりこれを縫合といいます。
左右頭頂骨の間を矢状縫合、頭頂骨と前頭骨の間を冠状縫合、頭頂骨と後頭麟の間を人字(ラムダ)縫合といいます。
また、左右前頭骨と頭頂骨に囲まれた菱形の空隙を大泉門、左右頭頂骨と後頭骨に囲まれた三角形の空隙を小泉門といいます。
分娩時に胎児は、産道の抵抗を受けて縫合および泉門の部分で少しずつ重なり合い(骨重または骨重積)、母体の骨盤に合わせて変形することにより産道内通過が容易になります。このように胎児の頭蓋が骨盤腔に合わせて変形する性質を応形機能といいます。

胎児の位置

分娩時の胎児の姿勢や母体との位置関係は、分娩進行に大きな影響を与えます。
胎児の位置は、胎位、胎向、胎勢の3つで表現されます。

胎位とは

胎児の胎位

胎位とは、胎児の縦軸と母体の縦軸との関係をいいます。
胎位は分娩経過に強く影響します。
・縦位…胎児と母体の両軸が並行となるもので、縦位のうち、児頭が子宮の下方にあるものを頭位、児の臀部が下方にあるもおを骨盤位(殿位、膝位、足位など)といいます。
・横位または斜位…胎児と母体の両軸が交差するもの。

胎向とは

胎児の胎向

胎向とは、胎児の背中(横位の場合は児頭)と母体との関係をいいます。
・第1胎向…縦位では胎児の背中が母体の左側、横位では児頭が母体の左側に向いているもの。
・第2胎向…縦位では胎児の背中が母体の右側、横位では児頭が母体の右側に向いているもの。
さらに、胎児の傾きにより
・第1分類…胎児の背中が母体の前方に偏っているもの。
・第2分類…胎児の背中が母体の後方に偏っているもの。
*頭位においては、胎向はどちらでも正常で分娩に影響をあたえません。
*第1胎向が多いのは、母体の肝臓が腹腔の右上方に下大静脈が正中線よりも右側にあるため、児背が右側にあるよりも左側にあるほうがおさまりがよいためです。

胎勢とは

胎児の胎勢

胎勢とは、子宮内での胎児の姿勢のことをさします。
・屈位…胎児の下顎が胸に接し、背中を丸めているものいい、正常な胎勢(後頭位)です。分娩時に小泉門が先進し、児頭は最小前後径である小斜径で骨盤に進入します。
・反屈位…胎児の下顎が胸から離れ、児頭を後方にそらせ体幹を伸展させたものをいい、軽度反屈したものが前頭位、中等度反屈したものが額位、高度反屈したものが顔位などがあり、異常胎勢で分娩の難度が高くなります。

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