妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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分娩第2期の経過とママの様子

分娩とは、胎児、および胎児付属物(胎盤、卵膜、臍帯、羊水)が娩出力(陣痛・子宮収縮と腹圧)によって子宮から母体外に完全に排出、あるいは娩出され妊娠を終了する現象をいい、以下のように経過します。

分娩第2期とは

子宮口が全開(10㎝)し、赤ちゃんが誕生するまでを分娩第2期といいます。

分娩第2期の分娩の経過

子宮口が全開大になると子宮収縮・陣痛はさらに強くなって、胎児がどんどん押し下げ、子宮頚管は弛緩して胎児が通過できるように準備が整います。
さらに、全開大になるといきむことができますからいきみによる腹圧も加わって胎児の娩出を促進します。この時期の胎児は、子宮口から続く産道を少しずつ体の向きをかえながら進み、出口に近づく時には胎児の顔ははママの背中側を向いています。
しかし、出口近くになったからといってスルリと出てくることはできず子宮収縮が起こっているときに出口に頭が見え、子宮収縮がおさまると出口から見えなくなるような状態を繰り返しながら少しずつ下がって来ます。この子宮収縮にあわせ胎児の頭が見えかくれする時期を排臨(はいりん)といいます。
さらに胎児が、下がって子宮収縮がおさまっていても胎児の頭が出口から見える状態を発露(はつろ)といいます。
胎児は、さらに会陰を押し広げながら進んで来ます。
胎児は、頭が骨盤を通り抜けると産道のカーブに合わせるようにあごを上げ産道から胎児の頭が出てきます。その後、からだも骨盤の広いところを通り抜けるために回転し横向きになりながら下がって来ます。そして、肩が抜けると体がスルリと出てきて赤ちゃんが誕生します。

分娩第2期のママの様子

子宮口が全開大に近づくと陣痛室から分娩室へ移り、分娩台へ上がります。
分娩台は調整がききますからどこか具合が悪いところがあれば伝えてうまく力が入れられるよう調整してもらいましょう。
病院によっては尿を管でとったり、陰毛の一部をカットしたり剃ったりするところもあります。
産婦さんの準備がおこなわれている足元では、分娩に必要な器材が準備されています。
子宮口が全開大になり、分娩の準備が整うと「さあ、がんばっていきんでください」という声がかかります。助産師が陣痛の始まりを教えてくれますからあわせ深呼吸を行なったあとしっかりいきみます。
陣痛にあわせていきむと徐々に胎児が下がって来てきます。
発露状態になったら「いきむのをやめて、ハッハッハッの短促呼吸をしましょう」と声をかけてくださいます。このときに会陰は紙のように薄くなっていますから、力を入れてしまうと裂けてしまうことになります。
会陰切開もこの時点で行なわれることが多いようです。
短促呼吸の間は胎児の頭(頭位の場合)が出口にはさまっている感じになりますが、次の瞬間その感じがふっと抜け赤ちゃんが誕生します。

いきみのポイント

  • 口はしっかりと閉じて息が漏れないようにします。
  • あごを胸にくっ付ける感じでしっかりとひきます。
  • 目は開いておへそを見るような感じ。
  • 背中や腰、お尻は分娩台にしっかりとくっ付けておきます。
  • 握り棒やグリップを握ってみて、力が加えやすいよう調整してもらいましょう。
  • 足を乗せる台も調整ができますから力を入れやすいよう調整してもらいましょう。
  • 足乗せ台に足全体を付けて、かかとをふんばり足乗せ台を押すような感じでいきみます。
  • 太ももやひざを大きく開きます。
  • いきむときにはやや背中を丸めた感じで。
  • 深呼吸でリラックスし、助産婦の声が落ち着いて聞けるようにします。
  • 子宮収縮が起こっている間はいきみます。途中で息が続かないようであれば一度息継ぎをしてもう一度いきみます。
  • 子宮収縮がおさまったら大きく深呼吸をして胎児ちゃんへ酸素を十分補ってあげましょう。
  • 痛みがおさまったらリラックスし、次の子宮収縮に備えましょう。
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