妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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産後の排尿の工夫

産後数日は、膀胱の筋肉の緊張低下や分娩時の児頭による膀胱神経や尿道括約筋の圧迫、腹壁の弛緩による腹圧低下などによって膀胱機能が低下し、尿意を感じにくかったり、排尿後に残尿感を経験することがあります。
分娩後の歩行開始後は、子宮復古の促進と尿路感染症を予防するためにも3~4時間おきに排尿を試みる必要があります。
分娩による影響で尿意の消失や減弱がみられる場合は、排尿間隔を意識して排尿するようにこころがけることが大切です。

産後の排尿時の工夫

排尿時に外陰部の傷に尿がしみる感じがしたり、会陰切開や会陰裂傷の縫合が気になってうまく排尿ができない場合があります。
傷がしみる場合は、トイレで腹圧がかかりやすいよう上半身をやや前かがみの姿勢で腹壁上から膀胱を軽く圧迫しながら排尿を試みましょう。
排尿後はトイレにビデ機能がついていれば、ややぬるめの温度設定で洗浄し、乾燥機能で乾かすと良いでしょう。ビデ機能がない場合は、洗浄用の容器を用意し、微温等を用いて洗い流すと良いでしょう。

産後の排尿障害がある場合の工夫

産後に排尿がなかなかスムーズにできなかったり、尿漏れがある方は多いのですがほとんどが一過性で時間とともに回復します。

●定期的にトイレにいきましょう
分娩後、尿意を感じなかったり、感じにくいことがありますので尿意のあるなしにかかわらず、3~4時間おきにトイレに行き排尿を試みるようにしましょう。
●ちょっとした刺激が効果的
なかなか出ない場合は、トイレの温水洗浄機能を利用し、外陰部にやさしく温水をかけたり、流水の音を聞くことで排尿が誘発されることがありますので試してみてください。
●産褥体操を続けましょう
尿漏れは骨盤底筋群の機能が回復することで軽快しますから産褥体操の骨盤底のトレーニングを行うと良いでしょう。
●つらいときには相談しましょう
外陰部の痛みが強くて排尿ができない場合は、医師や助産師に相談しましょう。痛み止めを処方してもらえる場合があります。
●注意しましょう
6時間程度経っても自然排尿が困難な場合は医師や助産師に報告し、導尿してもらいましょう。排尿時に下腹部を強く圧迫し、膀胱圧迫は膀胱から尿管への尿の逆流をきたす可能性がありますので注意しましょう。
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