妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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子宮頸がん合併妊娠

妊娠中に子宮頸がんと診断される割合は約3%で子宮頸がんの治療はがんの進行期、組織型、妊娠継続の意思の有無、妊娠週数、年齢、合併症の有無などを総合的に判断しておこなわれます。

子宮頚がんとは

子婦人科のがんで最も一般的な子宮がんには、子宮の入り口の子宮頸部に発生する子宮頸がんと子宮内膜から発生する子宮体がんがあります。 子宮頸がんの罹患率は、20歳代後半から40歳前後まで増加し、近年、罹患率、死亡率ともに若年層で増加傾向にあります。
初期の子宮頸がんでは、全く症状がない場合が多く、進行するとはじめの症状としては、月経でない時の出血、性行為の際の出血やふだんと違うおりものが増えたりします。
子宮頸がんの検査には子宮頚部の細胞診、ハイリスクHPV検査、子宮頚部組織診などが順次おこなわれます。
子宮頸がんに0期、Ⅰa期、Ⅰb期、Ⅱa期、Ⅱb期、Ⅲa期、Ⅲb期、Ⅳa期、Ⅳb期、に分類されます。
子宮頸がんには外科療法、放射線療法、抗がん剤による化学療法の3つの治療法があり、がんの進行期、組織型、年齢、合併症の有無などを総合的に判断しておこなわれます。

妊娠と子宮頸がん

妊娠中に子宮頸がんと診断される割合は約3%で、多くの場合は細胞診の異常から診断されます。
妊娠に合併する子宮頸がんは0期やIa期が多く、予後は非妊娠時の同じ程度だといわれる。
細胞診で異形成以上の病変と判断された場合はコルポスコピーが行われます。
細胞診、コルポスコピー、生検組織診でIa期の病変が疑われた場合には子宮頸部円錐切除術が行われます。円錐切除は出血や流早産のリスクがあるためできるだけ最小限の切除がなされます。

妊娠中の子宮頸がんの治療

子宮頸がんの治療、がんの進行期、組織型、年齢、合併症の有無などを総合的に判断しておこなわれます。
0期の場合、細胞診、コルポスコピー、生検組織診が適切に行える施設での総合診断および分娩後までの厳重な経過観察が不可欠です。
子宮温存が可能なIa期であった場合は、子宮頸部円錐切除術のみで、経過をみることが可能となります。
子宮の摘出が必要な場合の治療方針は、妊娠継続の意思の有無と診断された妊娠週数、胎児の体外生活が可能かどうか、癌の進行期などを考慮して判断されます。
手術不能な進行癌の場合は、できるだけ早急に妊娠を中断し頸癌の治療を開始するのが原則とされます。

筋腫合併妊娠の治療方針響

妊娠中は、多くの場合そのまま注意深く経過観察し、筋腫核出術が行われるのは有茎性、漿膜下の筋腫で、適応があれば妊娠16~18週頃が適当とされています。
しかし激しい疼痛があたり、巨大な筋腫の場合は、それぞれ検討の上対処することになります。
分娩方法については、とくに症状が無く経過した場合は経膣分娩が原則です。
児頭より下方にある筋腫などでは産道の通過傷害が起きるため、帝王切開の適応となります。また、子宮筋腫を取り除く手術を行った後に経膣分娩を試みる場合は、子宮破裂、微弱陣痛、出血などに注意し、厳重な管理が必要になります。
筋腫があった場所、個数、子宮内膜の損傷など考慮し、経膣分娩か帝王切開か判断されます。このように筋腫の部位、大きさによって管理・分娩方法が変わるので、妊娠初期から定期的な検診を受け、十分な管理を受けることが大切です。
筋腫があり、帝王切開分娩を選択した場合、筋腫核出は帝王切開と同時にはできません。

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