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クラミジア検査

クラミジアとは

クラミジ( Chlamydia trachomatis )とは、偏性細胞内寄生性のグラム陰性細菌で細菌とウイルスの中間に分類されている微生物です。
*偏性細胞内寄生性とは細胞に寄生して増殖するため、一般細菌と区別されます。
クラミジアは世界中に存在する感染症で多様な病像を呈します。
人に感染するのは、性感染症(STD)、トラコーマ、新生児肺炎、結膜炎の原因になるトラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)、オウム病の原因となるオウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)、上気道感染や肺炎の原因となる肺炎クラミジア(Chlamydia pneumoniae)の3種類に病原性があります。
オウム病クラミジアは、鳥類からヒト(成人)に感染し、トラコーマクラミジアは、母親から、新生児・乳児に感染し、肺炎クラミジアは、ヒトからヒトへ、咳嗽により感染します。

トラコーマクラミジア

トラコーマクラミジアは、性感染症(STD)のみならず、母子感染(産道感染)により新生児や乳児に、封入体結膜炎や肺炎を発症させる。
トラコーマクラミジアに感染している妊婦で治療を行わない場合、50~75%の新生児は母親から、母子垂直感染(産道感染)する(結膜、鼻咽腔、直腸、膣などに感染する)。また、20~50%の新生児は、封入体結膜炎を発症し、3~20%の児は、新生児期や乳児期に、肺炎を発症します。

オウム病クラミジア

オウム病クラミジアは、感染した鳥類の排泄物、汚染羽毛、糞便の塵埃を吸入することにより感染します。 人が感染すると軽い場合は微熱と倦怠感などの風邪によく似た症状が続き、ほとんどの場合は自然に回復しますが、老人等の体力のない人が感染すると肺炎により死亡することもあります。
潜伏期間は通常1~2週間です。突然の高熱で始まることが多く、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節通などインフルエンザ様の症状ががみられます。
上部気道炎の軽度なものから劇症肺炎までさまざまです。成人に発病することが多く、小児には少ないとされています。

肺炎クラミジア

肺炎クラミジアは、小児科領域で最もよく経験するクラミジアで、潜伏期間は3~4週間と比較的長く、ヒトからヒトへ飛沫感染して広がり、家族内感染、学校などの集団感染など流行することがあります。終生免疫ではないため何度でも感染し発病しま。
肺炎クラミジアは、感冒、咽頭炎、扁桃炎、気管支炎、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎などを発症し、症状としては発熱は軽度なことが多く、咳が長引き、夜間に強くなる傾向があります。

性器クラミジア感染症

性器クラミジア感染症は、クラミジア( Chlamydia trachomatis )という細菌によって起こされる性感染症(STD:sexually transmitted disease)で、わが国で最も頻度の高い性感染症(STD)です。
感染しても多くが無症状や症状が軽いため感染に気づかないことが多く、近年、若年層の感染者の増加が問題となっています。
男性では排尿痛、尿道不快感、掻痒感などの症状が現れます。さらに、前立腺炎、精巣上体炎を起こすこともあります。
女性では、まず子宮頚管炎を起こし、その後、感染が子宮内膜、卵管へと波及し、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤内炎症性疾患、肝周囲炎を起こします。また、子宮外妊娠、不妊、流早産の誘因となることもあります。
妊婦が感染している場合には、主として産道感染により、新生児に封入体結膜炎を生じさせることがあり、1~2か月の潜伏期を経て、新生児、乳児の肺炎を引き起こすことがあります。

クラミジア検査

クラミジアの検出には核酸増幅法(PCR法、LCR法)、抗原検査法などを用います。核酸増幅法は精度が高く、尿を検体として用いるので簡易性にも優れています。女性では子宮頚管から分泌物を採取し核酸増幅法にてクラミジアを検出し診断します。
以前は血液中の免疫グロブリン(Ig)のうち、IgA抗体とIgG抗体を調べる血液検査が行われていましたが、過去の感染しか判定できず、現在は治癒していても陽性反応を示すため、日常診療での使用機会は減っています。
正確な診断には抗原と抗体の両方の検査を組み合わせることが必要です。

クラミジア抗体検査

血清抗体価は初感染時にまずIgM抗体が1週間以内に上昇します。
治療・無治療にかかわらず速やかに消失します(2ヶ月以内に陰性化)。再感染では上昇しません。IgG抗体は約1ヶ月後から上昇し、数年間持続します(約4年で陰性化)。
IgA抗体はIgG抗体に遅れて5~6週間で上昇し、数年間持続します(約3年で陰性化)。
一般に、感染症においては抗原検査についで、IgM抗体が活動性感染の指標となりますが、性器クラミジア感染症においてはIgM抗体上昇が十分ではないため、IgGとIgA抗体が測定されています。 
ただし、新生児では母親から移行したIgG抗体が介在するため、IgM抗体を検査します。
抗体検査と抗原検査の一致率は30%と低く、IgG抗体およびIgA抗体陽性例には現在の感染と過去の感染が含まれ、鑑別できません。また、オウム病クラミジアや肺炎クラミジアと交叉反応が認められることから、抗体検査は抗原検出が困難な骨盤内感染症、卵管炎、副睾丸炎、新生児肺炎などの深部感染症の補助診断として利用されます。
抗体検査は性器クラミジアのスクリーニングとして使用される場合がありますが、感染初期には出現しないことが多く、治療しても残存することから、感染診断にはSDA法などの高感度な抗原系検査を行います。

クラミジア抗原検査

抗原検査法として蛍光抗体法、免疫学的検査法、遺伝子診断法の3通りがあります。

遺伝子学的診断

ウイルスの定量性があるPCR法が広く用いられ、各種のキットが市販されています。
臓器移植患者さんの場合、PCR法によるウイルス量定量はウイルス感染の診断および治療効果の判定に用いられています。

肺炎クラミジア(C.pneumoniae)診断基準案(岸本らによる)*

ヒタザイムRC.ニューモニエ MicroIF法 MFA法
確診 シングル
血清
IgM ID≧1.0(小児)、
ID≧1.6(成人)
≧16倍 ≧8倍
ペア
血清
IgG ID 1.35以上の上昇 2管以上の上昇 どちらか一方が2管以上の上昇
IgA ID 1.00以上の上昇
疑診 シングル
血清
IgG ID≧3.00 ≧512倍 ≧1024倍
かつ32倍
IgA ID≧3.00
IgM 1.10≦ID≦1.60(成人)
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