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赤ちゃんの脱水

脱水とは、なんらかの原因で体内の水分の喪失、または水分の摂取不足が生じ、そのことから体内の水分および電解質、すなわち体液が欠乏した状態をいいます。

赤ちゃんが脱水になりやすい理由

  1. 身体全体の水分量の割合が高い。
  2. 体液における細胞外液は細胞内液よりも多い。
  3. 体重当たりの必要水分量が多い。
  4. 腎機能が未熟なため尿中への水分喪失が多い。
  5. 脱水の原因となる病気に罹りやすい。

赤ちゃんの脱水の症状

赤ちゃんの全身的な脱水の症状としては、活気の低下、大泉門や眼窩部の陥没、皮膚弾力性の低下、尿量減少、舌・口唇の乾燥、四肢の冷汗などがあり、それぞれの症状の程度により軽症、中等度、重症に分類することができ、脱水が進行し重症になると命に関わることがあります。
苦しいなど訴えることができない赤ちゃん、しっかりと観察して早めに受診しましょう。

赤ちゃんの脱水の原因

赤ちゃんの脱水の原因としては以下のようなものがあります。

水分接収量の不足と減少

  • 経口摂取量の不足…発熱、哺乳欲低下、食欲低下、不機嫌など。
  • 経口摂取困難・接収不良…おう吐、下痢、意識障害、呼吸困難など。
  • 不適切な養育…不適切なミルク濃度、母乳・ミルク量の不足、酷暑のときの水分不足など。

体液の喪失

  • 消化管からの喪失…おう吐、下痢など。
  • 腎臓からの喪失…多尿、尿の濃縮障害など。
  • 不感蒸泄の増加…発熱、発汗、激しい運動、高温環境、多呼吸など。
  • その他…熱傷などによる多量の分泌物。

赤ちゃんの脱水のチェックポイント

赤ちゃんは、生理的に脱水になりやすく、重症化しやすいため、早期に発見し受診しましょう。

  • 一般状態…機嫌の良し悪し、活気の有無、意識状態、呼吸状態など。
  • 脱水の原因の有無と程度…下痢やおう吐、発熱、発汗など脱水の原因となる症状の有無、下痢やおう吐の継続期間、発熱の程度など。
  • 口唇・舌の状態…脱水が強くなると、口唇の乾燥が目立ち、舌や口腔内は赤くざらざらした状態になります。
  • 体重減少…体重減少は、脱水の重要な指標となります。時々体重を測っておきましょう。体重の4~5%、6~9%、10%以上の体重減少が脱水の重症度に対応します。
  • 大泉門…大泉門が閉じるまでは大泉門陥没の有無。
  • 皮膚状態…皮膚の乾燥状態、四肢の冷感、皮膚の乾燥状態。
  • 尿量、尿正常…最終排尿時間、尿量、色など。
  • 他の症状…発熱、発疹、呼吸器の異常など。

早めに受診した方がよい脱水

  • 発熱している。
  • 吐き気や下痢を繰り返す。
  • 機嫌が悪く、激しく泣き続ける。
  • 眠りが浅く、すぐに目覚めて泣くことを繰り返す。
  • 活気がなく、ぐったりしている。
  • 哺乳意欲がない。
  • 尿が少ない。
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