妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

赤ちゃんの痙攣

赤ちゃんのけいれん(ひきつけ)は比較的多い症状です。
けいれんとは、何らかの原因で神経細胞が過剰に異常興奮を起こすことにより、急に生じる筋の不随筋な収縮がです。
赤ちゃんがけいれんをおこす頻度は成人に比べて高く、小児の10%がなんらかのけいれんを経験しているといわれます。
それは小児期には中枢神経系が未熟で年少であるほどけいれんに対する閾値が低いことや、脱水や髄膜炎といった感染症など、けいれんの原因となる要因に出会う機会が多いことが理由として考えられます。また、年齢より原因やけいれんの発作症状が変化することも小児期の特徴といえます。

けいれんの種類

  1. 強直性けいれん:筋の強直のため、四肢や体幹がかたくつっぱり状態となる。
  2. 間代性けいれん:筋肉が緊張と弛緩を繰り返し「ピクピク」「ガックンガックン」とと比較的規則的な一連の動きを示す。
  3. 強直ー間代性けいれん:強直性けいれんから始まりしだいに間代性へとうつっていきます。大発作の典型的なかたち。
  4. ミオクローヌス発作:すばやい筋肉の不随意な収縮で、頭部、体幹、四肢にみられる「ピクピク」と表現される状態。
  5. 弛緩発作:筋緊張が突然瞬間的に失われ、「だらーっと」「力が抜けた」と表現される状態。
  6. 欠神発作:一瞬、意識がなくなり動きがとまり、じっとしているが、倒れることはなく、すぐに戻る状態。
  7. 熱性けいれん:38℃以上の発熱に伴って生じるけいれんをいいます。多くが左右対称性の強直ー間代性けいれん。
  8. けいれん重積:けいれんが長時間持続したり、あるいは短時間に頻回に反復し、この間意識が回復しない状態。

赤ちゃんのけいれんの原因

新生時期に見られるけいれんの原因には、低酸素性脳症や頭蓋内出血、脳奇形などの神経組織の異常のほかに、低血糖や低Ca血症などのほかにまれに遺伝性でみられることがあります。
乳幼児期になるとさまざまな原因でけいれんがみられますが新生時期に起因する疾患の継続でみら、低酸素性脳症や頭蓋内出血に伴うけいれん、脳奇形、染色体異常などにもつづく神経組織由来のけいれんなどが引き続きみられます。
幼児期にみられるけいれんでもっとも多いのは熱性けいれんで、7~8%の児にみられるといわれます。

赤ちゃんのけいれん時の観察のポイント

けいれんは急に起こるため、ママやパパもびっくりすると思いますが、受診時には治まっていることも多いため、しっかりとけいれんの様子を観察しておき、受診に際に医師に伝えてください。
けいれんが治まって、少し落ち着いたら観察したことをメモしておくと良いでしょう

  • けいれん歴の有無。
  • けいれんの様子…全身的なけいれんか、部分的なけいれんか。
  • けいれんの持続時間。
  • けいれんの始まったときの状況…睡眠との関係、入浴との関係など。
  • けいれんの誘因の有無…発熱、テレビ、泣き入りなど。
  • 身体の状況…発熱、吐き気やおう吐、下痢など。
  • 基礎疾患の有無。
  • 薬物の服用の有無…抗ヒスタミン剤など。
  • 家族歴の有無。
  • これまでの発育、発達の状況など。

けいれんを起こしたら必ず受診しましょう

赤ちゃんのけいれんで多い、熱性けいれんは、ほとんどが一過性で自然におさまり、後遺症の心配もありません。しかし、熱性けいれんかどうかの診断をうけるために必ず受診してください。
受診時には、上記の検察した内容を報告してください。ママが観察したことが診断に役立ちます。
また、以下の症状がみられる場合は、できるだけ早く受診してください。

  • けいれんが治まるまで5分以上かかった。
  • けいれんの起こり方が左右対称でない。
  • けいれんが2回以上繰り返す。
  • 熱がないのにけいれんを起こした。
  • 意識がもどらない。
  • おう吐を繰り返す。
  • 呼吸状態がおかしい。
スポンサーリンク