MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)は、麻疹と風疹を予防するための麻疹風疹混合ワクチンです。
麻疹(はしか)とは
麻しん(はしか)とは、麻しんウイルスの感染によっておこる急性の感染症で、空気感染、飛沫感染、接触感染で感染力は非常に強いウイルスです。
鼻水、咳、発熱など風邪に似た症状に目やにや結膜炎などを伴い、2〜3日後に解熱すると全身に細かい発疹が出現します。その後、再び発熱しますが数日で治まり、全身の発疹も消失します。
麻しんは重症化しやすく、脳炎や肺炎を引き起こしたり、死亡することもある恐い病気です。
風疹(三日はしか)とは
風疹とは、風疹ウイルスによっておこる急性感染症で主な症状として発疹、発熱、リンパ節の腫れが認められます。まれに脳炎、血小板減少性紫斑病などの合併症が発生することがあります。
妊娠初期の女性が風疹にかかると胎児が風疹ウイルスに感染し、難聴、心疾患、白内障、そして精神や身体の発達の遅れ等の障害をもった赤ちゃんが生まれる可能性があります。
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)の種類
MRワクチンは、麻しんウイルスと風しんウイルスを弱毒化した生ワクチンで接種方法は注射です。
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)の接種時期・回数
MRワクチンの接種スケジュールは以下のとおりです。
- 第1期:1歳から2歳になるまでの間に1回
- 第2期:小学校入学の前年の1年間に1回
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)接種の推奨
麻しん・風しんは1~2歳の幼児期に感染者が多いことから1歳のお誕生日を迎えたらできるだけ早期に接種するようにしましょう。
※おたふくかぜワクチンや水痘(みずぼうそう)ワクチンと同時接種もできます。
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)の副反応
このワクチンは、生ワクチンですから体内でウイルスが増えるため、主な副反応は、発熱や発しんです。これらの症状は、接種後13日の間(特に7~10日)に多くみられます。接種直後数日中に過敏症状と考えられる発熱、発しん、そう痒(かゆみ)、などがみられることがありますが、これらの症状は通常1~3日でおさまります。ときに、接種部位の発赤、腫れ、硬結(しこり)、リンパ節の腫れ等がみられることがありますが、いずれも一過性で数日中に消失します。その他、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、脳炎、けいれんなどが生じる可能性がまれにありす。
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)接種を受けることができない場合
以下のような場合はヒブワクチン接種を受けることができません。
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。
- 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。
- 結核その他の疾病の予防接種、外傷等によるケロイドの認められる者。
- 免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療を受けている者。
- に医師が予防接種を行うことが不適当な状態にあると判断した者
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)接種を受けるにあたって医師の相談が必要な場合
以下のような場合はMRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)接種前に医師の相談を受けましょう。
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
- 過去にけいれんの既往がある者。
- 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者。
- 本剤の成分に対してアレルギーを呈する恐れのある者。
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)接種後の注意
MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)接種後には以下のような点に注意しましょう。
- ワクチンの接種を受けた後30分間は、病院にいるなどして様子を観察し、お医者さんとすぐに連絡を取れるようにしておきましょう。
- ワクチン接種後24時間は、副反応の出現に注意しましょう。
- 接種当日の入浴は差し支えありませんが、注射した部位をこすることはやめましょう。
- 接種当日は接種部位を清潔に保ち、いつも通りの生活をしましょう。ただし、はげしい運動や大量の飲酒は避けましょう。
- 万一、高熱やけいれんなどの異常な症状が出た場合は、速やかにお医者さんの診察を受けてください。
- 接種後2か月間は妊娠しないように注意してください。
ワクチン接種のお願いとご注意
より安心して予防接種を受けるためには、かかりつけの小児科医、県内保健所、市町村予防接種担当窓口で詳しい説明を受けてください。
予防接種の施行方法がめまぐるしく改正されています。各保健センターや予防接種施行医療機関で情報を得るようにしてください。