妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

四種混合(DPT-IPV)ワクチン

四種混合(DPT-IPV)ワクチンとは、ジフテリア(D)、百日せき(P)、破傷風(T)、ポリオ(IPV)の4種類の混合ワクチンです。

四種混合(DPT-IPV)ワクチンで予防できる病気

四種混合ワクチンでは、ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオの4種類の病気を予防することが期待できます。

ジフテリアとは

ジフテリアは、ジフテリア菌の感染によって起こる急性の感染症で、発熱、咽頭痛、犬がほえるような咳、激しい嘔吐などが起こります。
症状が悪化すると呼吸困難をひきおこし、気道閉塞をきたし窒息死することがあります。
合併症としては心筋炎がもっとも予後不良でこの間は突然死に対する厳重な警戒が必要です。

百日せきとは

百日咳は、百日咳菌の感染によって起こる急性気道感染症で、普通の風邪症状で始まり、次第に咳の回数が増え、激しくなり、さらに、特徴ある短い咳が連続的に起こり、続いて息を吸う時に笛の音のようなヒューという音(レプリーゼ)が聞かれるようになります。生後6か月以下では重症になり、肺炎、脳症を合併し、まれに死に至る危険性も高い病気です。

破傷風とは

破傷風は、破傷風菌が産生する神経毒により強直性痙攣をひき起こす感染症です。
破傷風菌は土の中に存在し、傷口から侵入して感染を起こし、開口障害、嚥下障害、顔の筋肉のこわばり、その後、全身のけいれんや呼吸困難などにより窒息死することがあります。

ポリオとは

ポリオは、ポリオウイルスの中枢神経感染により生じる四肢の急性弛緩麻痺を典型的な症状とする病気で麻痺が一生残ってしまうことがあります。かつては小児に多発したこと小児麻痺ともよばれていました。
ポリオに感染した人の便中に排泄されたウイルスが口から入り咽頭または腸に感染します。

四種混合(DPT-IPV)ワクチンの種類

四種混合(DPT-IPV)ワクチンは、不活化ワクチンで接種方法は注射です。

※2012年11月1日から三種混合ワクチン(DPT:ジフテリア、百日咳、破傷風)から四種混合ワクチンに切り替わりました。

四種混合(DPT-IPV)ワクチンの接種時期・回数

四種混合(DPT-IPV)ワクチンの接種スケジュールは以下のとおりです。

  1. 第1期:生後3ヵ月から接種できます。3~8週間隔で3回、3回目の約1年後(6ヵ月後から接種可能)に4回目。
  2. 第2期:11歳から、2種混合ワクチンを1回。
  3. 追加接種:5歳以上7歳未満の就学前に1回の追加接種が推奨されています。(任意接種)

※11歳から12歳に接種する2種混合ワクチンの代わりに3種混合ワクチン接種でも可。(任意接種)

四種混合(DPT-IPV)ワクチン接種の推奨

百日せきは子どもがかかりやすく、かかると症状が重くなりやすいため生後3か月になったらできるだけ早く受けましょう。

四種混合(DPT-IPV)ワクチンの副反応

主な副反応としては、接種部位の発赤(赤み)や腫脹(腫れ)などがあり、接種部位以外の副反応では発熱があります。また重い副反応としては、きわめてまれにショック・アナフィラキシー様症状(接種後30分以内に出現する呼吸困難や重いアレルギー反応のこと)、血小板減減少性紫斑病、脳症、けいれんなどがみとめられます。
このような場合で、厚生労働大臣が予防接種法に基づく定期の予防接種によるものと認定したときは、予防接種法に基づく健康被害救済の給付の対象となります。

四種混合(DPT-IPV)ワクチン接種を受けることができない場合

以下のような場合は四種混合(DPT-IPV)ワクチン接種を受けることができません。

  1. 明らかな発熱がある場合。
  2. 重篤な急性疾患にかかっている場合。
  3. 本剤の成分又は破傷風トキソイドによってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。
  4. 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。

四種混合(DPT-IPV)ワクチン接種を受けるにあたって医師の相談が必要な場合

以下のような場合は四種混合(DPT-IPV)ワクチン接種前に医師の相談を受けましょう。

  • 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。
  • 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
  • 過去にけいれんの既往がある者。
  • 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者。
  • 本剤の成分に対してアレルギーを呈する恐れのある者。
  • 腎機能障害・肝機能障害のある者。

四種混合(DPT-IPV)ワクチン接種後の注意

小四種混合(DPT-IPV)ワクチン接種後には以下のような点に注意しましょう。

  • 接種を受けた後に、急な副反応が起こることがありますので接種後30分間はその場で様子をみるようにしましょう。
  • 接種後に高熱やけいれんなどの異常が出現した場合は、速やかに医師の診察を受けてください。
  • 接種後1週間は体調に注意しましょう。また、接種後、腫れが目立つときや機嫌が悪くなったときなどは医師にご相談ください。
  • 接種部位は清潔に保ちましょう。
  • 接種当日は激しい運動はさましょう。
  • 違う種類のワクチンを接種する場合には、かかりつけ医に相談しましょう。

ワクチン接種のお願いとご注意

より安心して予防接種を受けるためには、かかりつけの小児科医、県内保健所、市町村予防接種担当窓口で詳しい説明を受けてください。
予防接種の施行方法がめまぐるしく改正されています。各保健センターや予防接種施行医療機関で情報を得るようにしてください。

スポンサーリンク