小児用肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は、細菌による乳幼児の感染症の二大原因の1つで肺炎球菌感染症は5歳未満に多く注意が必要な感染症です。
肺炎球菌は鼻や喉などどこにでもいる菌なのですが、抵抗力が低い乳幼児は細菌性髄膜炎、菌血症、肺炎、 副鼻腔炎、中耳炎といった病気を起こします。
小児用肺炎球菌ワクチンの種類
小児用肺炎球菌ワクチンは、不活化ワクチンで接種方法は注射です。
※2013年11月から7価ワクチン(7種類の肺炎球菌に予防効果があるワクチン)が13価ワクチン(13種類の肺炎球菌に予防効果があるワクチン)に切り替わりました。
小児用肺炎球菌ワクチンの接種時期・回数
小児用肺炎球菌ワクチンは初回の接種月齢・年齢によって接種間隔・回数が異なります。
生後2か月~6か月に初回接種の場合
- 初回:生後2か月~6か月に
- 2回目:1回目から4週以上の間隔
- 3回目:2回目から4週以上の間隔
- 4回目:3回目から60日以上の間隔をあけて生後12か月~15か月
生後7か月~11か月に初回接種の場合
- 初回:生後7か月~11か月
- 2回目:1回目から4週以上の間隔
- 3回目:2回目から60日以上の間隔をあけで生後12か月~15か月
生後1歳から接種開始の場合
- 初回:1歳
- 初回:1回目から60日以上の間隔
2~5歳の場合
- 初回:2~5歳の間に1回のみ
※6歳以上は接種不可
小児用肺炎球菌ワクチン接種の推奨
生後6か月以降の赤ちゃんに肺炎球菌による細菌性髄膜炎が増えてきます。2か月を迎えたら接種を受けましょう。
小児用肺炎球菌ワクチンの副反応
小児用肺炎球菌ワクチンは安全なワクチンなのですが、注射部分の赤みや腫れ・しこり・痛み、嘔吐、食欲不振、発熱、鼻炎、泣き、不機嫌などの副反応があります。
小児用肺炎球菌ワクチン接種を受けることができない場合
以下のような場合は小児用肺炎球菌ワクチン接種を受けることができません。
- 明らかな発熱がある場合。
- 重篤な急性疾患にかかっている場合。
- 本剤の成分又は破傷風トキソイドによってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。
- 前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。
小児用肺炎球菌ワクチン接種を受けるにあたって医師の相談が必要な場合
以下のような場合は小児用肺炎球菌ワクチン接種前に医師の相談を受けましょう。
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
- 過去にけいれんの既往がある者。
- 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者。
- 本剤の成分又は破傷風トキソイドに対して、アレルギーを呈する恐れのある者。
小児用肺炎球菌ワクチン接種後の注意
小児用肺炎球菌ワクチン接種後には以下のような点に注意しましょう。
- 接種を受けた後に、急な副反応が起こることがありますので接種後30分間はその場で様子をみるようにしましょう。
- 接種後に高熱やけいれんなどの異常が出現した場合は、速やかに医師の診察を受けてください。
- 接種後1週間は体調に注意しましょう。また、接種後、腫れが目立つときや機嫌が悪くなったときなどは医師にご相談ください。
- 接種部位は清潔に保ちましょう。
- 接種当日は激しい運動はさましょう。
- 違う種類のワクチンを接種する場合には、かかりつけ医に相談しましょう。
ワクチン接種のお願いとご注意
より安心して予防接種を受けるためには、かかりつけの小児科医、県内保健所、市町村予防接種担当窓口で詳しい説明を受けてください。
予防接種の施行方法がめまぐるしく改正されています。各保健センターや予防接種施行医療機関で情報を得るようにしてください。
スポンサーリンク