赤ちゃんの運動機能の発達
赤ちゃんの運動機能は、随意運動と不随意運動(反射)で成り立っていて、生まれて頃の寝たままの状態から1人で歩くようになり、走り、さらに複雑な運動へと進んでいきます。
赤ちゃんの反射の発達
新生児や乳幼児では、大脳の発達が未熟なため、大脳よりも下位にある反射中枢によりさまざまな反射がみられます。
反射は大脳の成熟にともない、消失あるいは出現します。
モロー反射などの原始反射は、中脳や大脳の成熟にともない生後3~6か月頃に消失します。
赤ちゃんを抱きかかえて上体を前方に落下させると上肢を伸展し、両手を開いて支えようとする反射のパラシュート反射などは、生まれたときにはなく、生後8~9か月頃から見られるようになります。
平行反射は、つかまり立ちができる時期である生後10か月から出現し、一生消失しません。
赤ちゃんの運動の発達
赤ちゃんの運動の発達は一定の順序性があり粗大運動と微細運動に分類されます。
粗大運動の発達
粗大運動は全身を使った移動や平衡を保持する運動で、最終的には自立歩行を目指します。
- 生後1か月過ぎ…うつ伏せで顔を上げることができるようになります。
- 生後3~4か月…首がすわります。立位姿勢を獲得する第一歩です。
- 生後5~7か月…寝返りができるようになります。自分の意思で身体を動かせる。
- 生後7~8か月…おすわりができるようになるます。
- 生後8~9か月…ハイハイができるようになります。
- 生後10か月頃…ひとり立ちや伝い歩きができるようになります。
- 生後12か月頃…ひとり歩きをすことができるようになりますが個人差が大きい。
- 生後18か月頃…しっかりと歩いたり、走れるようになります。
微細運動の発達
微細運動は手指の運動でものの操作に関係しています。単なる運動発達ではなく、認知の発達や好奇心などとも関係しています。その代表的なものがリーチング(手伸ばし行動)です。これは、自分の手を伸ばして身体のそばにあるものをつかむ行動で、生後5か月頃からみられ、自分の意思で周囲のものと関わることができるようになったことを示します。
微細運動の発達として具体的には、
- 生後2か月…ハンドサッキング(手を口に入れて吸う動作)
- 生後3か月…ハンドリガード(手の注視)
- 生後5か月…リーチング、両手掴み、もちかえ。
- 生後10か月…小さいものをつかめるようになります。手を離してものを落とすことができるようになります。
- 生後12か月頃…スプーンなどの生活道具を使うことができるようになります。
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