ミルク育児の方法
WHO の母乳推進などもあって、母乳育児が勧められ母乳で育てるママが増え、母乳神話、母乳信仰といわれるまでになり、何らかの理由でミルクで育てなければならなかったママたちが罪悪感や劣等感を感じることもあるようです。
確かに、赤ちゃんの栄養は母乳に勝るものはないのですが、栄養学的にも粉ミルクは母乳に近く、抱っこしてミルクを飲ませることでスキンシップを十分にとることができます。
母乳であってもミルクであっても、愛情をもって授乳をおこなうことが赤ちゃんにとって最も大切なことです。
また、出産後から十分な母乳が出るママは少なく、母乳が順調になるまでの間、ミルクを足すこともあります。
調乳に必要物品
ミルクを作ることを調乳といいます。
赤ちゃんが欲しがったときにすぐに調乳できるよう、授乳が終わったあとに次の授乳に備えて準備しておきましょう。
調乳に必要なものとは、哺乳瓶・乳首・乳首入れ・びんはさみ・専用スプーン・ミルク・お湯・ポット・専用ブラシ・消毒用の鍋または薬剤消毒用容器・液体消毒剤などがあります。
調乳の注意点
調乳時には以下のような点を注意しましょう。
- 調乳を前には手を洗いきれいな手でおこないましょう。
- 器具はきちんと洗い、洗剤をきれいに流し、しっかりと消毒したものを使いましょう。
- 粉ミルクは正確に測り、説明書どおりの量を飲ませましょう。
- 使用するお湯は一度沸騰させ、適温に冷ましたものを使いましょう。
- 熱いお湯で粉ミルクを溶かすと栄養成分を壊すことがりますので説明書どおりの温度で調乳しましょう。
- 粉ミルクが残らないように良く混ぜましょう。
- ミルクの温度を下げるときに水を足したりせずに哺乳びんを水に浸したり、流水で適温に調節しましょう。
- ミルクの温度を確かめるために乳首からミルクを飲むことはやめましょう。
- 飲み残しのミルクは処分しましょう。
- 作りおきはやめましょう
- 粉ミルクは開缶後1ヶ月以内で使用しましょう。
- 粉ミルクは、高温多湿、直射日光、冷蔵冷凍保管は避けましょう。
ミルクの飲ませ方
ミルクを飲ませるにあたり以下のような点を配慮しましょう。
授乳の姿勢
基本的には、横抱きです。
ママの利き手と反対の肘の内側に赤ちゃんの頭をおき、おしりはママの太ももにおき、上体を起こした姿勢になるように抱っこします。
赤ちゃんが自然に快適な姿勢で、ママも安心しおだやかな状態で授乳ができるような姿勢になるよう調節しましょう。
赤ちゃんの目を見つめ、声をかけてましょう
ゆっくり抱っこしたら、赤ちゃんの目を合わせ、ミルクの時間ですよとやさしく声をかけてあげましょう。
哺乳瓶は傾けて
哺乳瓶と赤ちゃんの口が直角になるくらい傾け、乳首がミルクで常に満たされるようにしましょう。 乳首がミルクで満たされていない状態で哺乳すると空気を飲み込んでしまい、ゲップのときにミルクを吐いてしまうことがあります。
哺乳瓶の乳首を舌の上に深くのせてあげましょう
哺乳瓶の乳首を赤ちゃんの唇にちょんちょんと触れると赤ちゃんは乳首を捜すようにし、口を大きく開けてくれます。
赤ちゃんが大きく口を開けたら、舌の上に乳首を深くのせてあげましょう。浅く含ませると空気を飲み込んでしまうことがあります。
しっかりとゲップをさせましょう
ミルクを飲んでしまったら必ずゲップをしっかりと出してあげましょう。
赤ちゃんをたて抱きにし、赤ちゃんのあごをママのあごにゆだね、背中を軽く叩いたり、さすったりしてゲップを促します。