妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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新生児の嘔吐

新生児の多くは出生後24時間以内に1~2回少量嘔吐することがあり初期嘔吐とよばれます。
その後も新生児の嘔吐や溢乳は日常的にみられます。

新生児がおう吐いやすい理由

新生児の胃は、容量が小さく、円柱に近い形で食道と胃の境界部である噴門部の機能が未熟なため、体動などにより、おう吐しやすい状態にあります。
哺乳のときに空気の嚥下が多いとゲップとともに吐くことがあります。また、母乳やミルクの飲み過ぎのため吐く新生児もいます。このようなおう吐は、哺乳のしかた、新生児のケアのしかたにより対応でき、体重増加が悪くなることは通常はありません。
ミルクを飲んでいる新生児で空気の嚥下が多い場合は、乳首のサイズ、固さを変えたり、穴を少し大きくしたりすると空気の嚥下が少なくなることがあります。

新生児の初期嘔吐

新生児の初期嘔吐とは、出生直後より始まる嘔吐で特別な治療を必要とせずに1~2日程度で自然に治まります。
吐物は羊水様、粘液あるいは血液を混入したコーヒー残渣様であり、量は少なく、おう吐の回数は1日2~3回程度で、おう吐以外の症状はみられません。胆汁様のおう吐ではありません。

新生児の溢乳

溢乳は、腹筋などの収縮を伴わずに食道・胃内容物が口角からだらだらと流れ出す状態をいいます。幽門括約筋の機能不全や食道に病変があることもありますが、飲み過ぎや授乳直後の体動によって起こります。体重増加が順調で機嫌がよければ一般的に心配の必要はありません。

心配なおう吐

新生児は、胃や食道などの特徴からもおう吐しやすいく、溢乳や吐乳の多くは生理的な現象であるといえます。しかし、体重減少や脱水を伴うほどの頻回のおう吐や胆汁や血液が混じるおう吐、さらに腹満(おなかがパンパンに張っている状態)を伴うおう吐などの場合は緊急に受診する必要があります。
何らかの疾患があって起こるおう吐は、吐き気を伴い、噴水状おう吐や泡沫状おう吐などがあります。
受診が必要なおう吐かどうかの判断のポイントは

  1. 大量におう吐する。
  2. 胆汁様のおう吐が持続する。
  3. 1日に5~10回以上の頻回のおう吐がある。
  4. 口唇の乾燥や舌の乾燥などの脱水症状がみられる。
  5. おう吐以外に何らかの症状がみられる。
  6. 機嫌が悪く、元気がない 
  7. おっぱいやミルクの飲みが悪い。
  8. いつもと違ってなんとなくおかしいと感じる。
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