妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
スポンサーリンク

新生児の呼吸

出生するとすぐに肺呼吸が開始します。出生直後から肺での呼吸が開始し体外生活が始まります。

新生児の呼吸数とリズム

新生児の呼吸数は、1分間に30~60回、呼吸のリズムは不規則、腹式呼吸型、短い無呼吸があります。呼吸数の変動範囲は大きく、授乳吸綴も短い無呼吸となります。

新生児の呼吸の特徴

新生児の呼吸は肺呼吸の確立だけでなく新生児の呼吸は様々な特徴があります。

新生児の肺はガス交換面積が小さい

新生児の体表面積に対する肺の呼吸面積は小さく大人の1/2程度しかありません。また肺容量も小さくガス交換は余力がありません。
新生児の肺は最低限の呼吸機能しか備わっていないため何らかの理由で呼吸の亢進すると容易に呼吸不全に陥ることになります。

新生児の気道が細く、小さく、軟らかい

新生児の気道は細く小さいうえに軟らかく、機能的にも未発達です。
圧迫や分泌物や気道粘膜の炎症などによって気道が閉塞されると空気が入らなくなります。

新生児は鼻呼吸

新生児は強制的に鼻呼吸しており、このことで哺乳中にも息継ぎが可能となっています。
しかし、口では呼吸ができないため鼻が詰まってしまうと呼吸ができなくなってしまいます。

新生児は腹式呼吸

出産時に狭い産道を通過するため肋骨や肋間筋は未発達で胸壁はやわらかくなっています。そのため新生児の呼吸は、横隔膜によって行われる腹式呼吸です。
哺乳や空気の飲み込みによる腹部の膨満、オムツによる腹部圧迫などは横隔膜の運動に影響を与え、換気量が減少し、呼吸障害がある場合には呼吸困難や呼吸不全を招くことになります。

新生児は呼吸調節機能が未熟

成人は、低酸素状態になると呼吸中枢が刺激され、呼吸が活発になります。
しかし、新生児では呼吸中枢の低酸素抑制が優位な特徴をもっているため無呼吸や低酸素症に陥りやすいといえます。

新生児は肺サーファクタント産生能が未熟

肺胞表面は、空気と液体が接する界面で肺胞は常に縮まる力をもっています。この力を軽減させるものが肺サーファクタントです。新生児は、肺サーファクタントの産生する能力が未熟で肺サーファクタント不足による呼吸窮迫症候群を起こしやすいといえます。

スポンサーリンク