妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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自律授乳

自律授乳とは、赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるだけ飲ませる授乳法のことをいいます。
本来、母乳を飲ませることは自然なことで古来から「赤ちゃんがおっぱいを泣いて欲しがったら与える。」ということが繰り返され、無意識に自律授乳がおこなわれてきました。
しかし、近代医学が取り入れられるようになり医学的見地から計画授乳が勧められるようになり、昭和20年代においては計画授乳をおこなうことが望ましいとされていました。
その後、昭和30年頃になると、欲しがるときに飲ませる方が合理的で優れていると考えが広がり、自律授乳が提唱されました。
厚生労働省が平成19年に作成された「授乳・離乳の支援ガイド」においてもは、分娩から退院までの間は「赤ちゃんが欲しがるときにあげて自律授乳を習得する」などを目標として紹介しています。

自律授乳の根拠

自律授乳を母乳の消化から考えると、母乳の胃内排出時間は約1.5時間ですから生理的には約2時間おきにおっぱいを欲しがるとえいます。
また、乳腺を刺激して乳汁産生を促進するプロラクチンは、赤ちゃんが乳頭を吸う刺激が加わると5分程度から血中濃度は上昇しはじめ、10分吸綴刺激が加えられると分泌はさらにアップし、30分程度でピークに達し、その後1時間くらい経つと落ち着きます。
この両方から母乳の場合、1.5~2時間おきの授乳とり、このことが自律授乳が泌乳を促進する根拠になっています。
また、夜間の赤ちゃんが乳頭を吸綴するとプロラクチンの産生は日中の約1.5~2倍程度に増加することがわかっており、授乳分泌から考えても夜間の授乳は不可欠となります。
人工乳の胃内排出時間が約3時間である事が知られており、このことが3時間おきの時間授乳の根拠となっています。
しかし、たくさん飲む子、一度にたくさん飲まない子、食の細い子太い子様々で個性があります。また、消化機能も個人差がありますからミルクも赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませる自律授乳になって来ています。
ただ注意しなければならないこととして生後2か月頃までは反射で吸いますし、満腹中枢が未発達なため与えると与えただけ飲んでしまいます。
生後2ヵ月までは目安量を参考にし過剰に飲ませないよう気をつけてあげましょう。

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