妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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乳汁産生調節の自己分泌調整

乳汁産生調節の自己分泌調整(オートクリンコントロール)もまた母乳の分泌に大きくかかわっています。

自己分泌調整とは

自己分泌調整(オートクリンコントロール)とは、細胞が自分自身の作り出したシグナル(伝達分子)に応答する局所的な調整のことをいいます。

乳汁産生調節の自己分泌調整

乳汁生成Ⅲ期になると、短期的な乳汁産生量の制御に関しては、自己分泌調整(オートクリンコントロール)が主な役割を担っています。
新生児は一回の授乳で乳房にある母乳の約76%を飲みとりますが、授乳後に乳房内に残った量によって乳汁産生量が調節されています。乳房に母乳が残ると腺房細胞から分泌されている乳汁産生抑制因子というホエイ(乳清)蛋白の濃度が上昇し、ラクトース(乳糖)とカゼインの産生を抑制します。これらの濃度は乳房の充満程度と関連し、乳腺細胞の基底膜にあるプロラクチン受容体を抑制し、さらに乳汁産生が低下すると考えらられています。すなわち、新生児が腺房腔が空になるほど母乳を飲み干すほどより多くの母乳がつくられ、新生児の食欲や吸綴の質、新生児が主導といえます。

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