妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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出産後の早期授乳

出生直後は、母親と赤ちゃんの愛着形成のスタートとなる大切な時期です。
分娩直後の母親は、分娩に対する達成感やホルモンの変動のため気分が高まっており、周囲の出来事やおかれた環境に敏感になっている時期です。
また、赤ちゃんも周囲からの刺激を受けやすい時期であり分娩直後の早期接触を行うことは、母子関係を育む上で重要だといえます。
早期授乳は、母子の早期接触を可能にし、赤ちゃんへの愛着形成に役立つとともに乳頭の吸綴刺激により子宮収縮が促進され産後の復古を促すことから母子双方の面で有効だといえます。

出生直後の赤ちゃんの状態

出生15~30分間は第1次反応期で、分娩中に受けたストレスにより活動的で元気に泣き、眼を開き、環境に活発に反応する覚醒状態にあります。乳頭を強い吸綴力で吸い付き、腸の蠕動が開始します。
しかし、出生30分~2時間後には赤ちゃんは睡眠に入り、周りから刺激を与えても反応は少ない時期です。
出生後2~6時間後、深い睡眠期後は機敏な反応に富む時期に入り、おう吐反射、排便反射がみられ、刺激への反応が高くなります。こうした時期が2~4時間続き、この後、赤ちゃんは生理的に安定した時期を迎えます。

早期授乳の意義

出生後、赤ちゃんが目覚めている時期は、母親のからだにとっても大切な時間です。
母親は、分娩後もしばらくは興奮がおさまらず、意識もはっきりしています。この母子双方が目覚めているときに赤ちゃんに最初におっぱいを含ませます。この時に最初の授乳を行うことで赤ちゃんに母親の乳首をインプットすることができます。
インプットされた乳首は、その後の授乳で思い出すため、授乳がスムーズにいきます。この後、24時間以内に赤ちゃんに7回以上、おっぱいを飲ませることでその後の母乳育児がうまく進むと考えられています。

出産後の母乳

出産後、すぐに母乳が分泌されると思われがちですが、実際には母乳分泌がみられるのは出産後2~3日かかります。出産後、分娩の疲れの回復と急激なホルモンの変化に適応するためには時間が必要で、その間に母乳を作る準備をしている時期です。しかし、出産直後の初回授乳において、母乳がまったく出ていないわけではありません。少量ですが免疫物質を豊富に含んだ濃い初乳が分泌されますので、数適であってもしっかり吸わせましょう。

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