妊娠・出産・新生児*Dear Mom*
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妊娠中の喫煙

妊婦の喫煙状況の調査のひとつに、妊娠判明時に妊婦の23 %は喫煙していたという報告があります。
若い女性の喫煙が増加していることもあり妊娠中の喫煙の悪影響について理解を深めてください。
タバコには有害物質が多数含まれていますが、とくに胎児の成長を阻害するものがニコチンと一酸化炭素です。
ニコチンには血管を収縮させる作用があり子宮の収縮が起こりやすくなり、胎盤を流れる血液の量が減り、胎盤の機能が低下し、胎児に酸素や栄養が十分に届かなくなります。
また、一酸化炭素はヘモグロビンと結びつくので、酸素がヘモグロビンと結びつくことができないため胎児に酸素が供給できなくなります。
これらのことから、子宮内胎児発育遅延がおき、その程度は喫煙本数に関係し、一般に母が喫煙していると出生時体重は約200g 軽くなり、ヘビースモカーでは約450g軽くなると言われています。
妊娠中の喫煙本数と早産率は、非喫煙者は6%に対し1日5本以上の喫煙者は7%、1日6~10本の喫煙者は11%、1日11~20本の喫煙者は13%、1日21~30本の喫煙者は25%、1日31本以上の喫煙者は33%という報告があります。
また流産、前置胎盤、胎盤早期剥離などの異常も2~3倍程度増加するといわれています。
この他に、死産や生後1週間以内の新生児死亡、先天異常、乳幼児突然死症候群、流産や早産、前置胎盤、常位胎盤早期剥離などの割合が高くなることがわかっています。
妊婦本人が喫煙している場合と同様に、妊婦を取り巻く環境での禁煙、すなわち受動禁煙が問題とされています。
とくに、夫が喫煙している場合、低出生体重児の発生頻度は、夫の喫煙により1.7倍に増加するという報告があります。
さらに、喫煙と男性生殖器に関しては、以下のような報告があります。

  • 喫煙している人の1mlあたりの精子の数は非喫煙者に比べて、約15~24%も少ない。
  • 喫煙している男性の精子は、正常な精子より、卵子と受精する能力が4分の1と低い。
  • 1日に20本以上、喫煙している男性は、喫煙していない男性に比べて、ED(勃起不全)を招く確率が40%(1.39倍)高い。

喫煙は、母体や胎児に大きな影響を及ぼしますから、妊娠を考えたときに夫婦揃って喫煙に向けて努力なさってください。

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